...その塩の素(もと)は地球の表面を一様に十メートルの厚さの層ですつかり包んでしまふに十分な程残るのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彼らは一様に健康を害していまして...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...三人の足は一様に立ちすくんだ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...日本の知識人は、一様に、鴎座の努力を尊敬していた...
太宰治 「火の鳥」
...一様に薄い薔薇色(ばらいろ)に染っていて...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...一様に列を正し粛々としておごそかに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...芸術などの領域においても一様に一方向緊張性を意味する...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...雪が一様に積っているので...
中谷宇吉郎 「雪は資源である」
...後世の仮名ではこれを併せて一様に「き」の仮名で表わすようになったのである...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...一様に開いた口を塞ぐことも出来ない為体(ていたらく)であつた――一同の面前には村長の義妹が立つてゐたのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...一様に同じ作りの...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...遊蕩児にも貧困者にも一様に人気があつたが...
牧野信一 「歌へる日まで」
...例えば金銭或は位置等の如し)此故に同種の慾を備へ居る人間が一様に人と為らぬは其筈の事にて...
正岡子規 「読書弁」
...愚なる言葉も醜い言葉もみな一様に栄え茂っているから...
三木清 「私の果樹園」
...深い渓も一様にじっと暗の中に沈んで行く眼前の景色を驚ろいて見ていた...
水野葉舟 「遠野へ」
...作る物は一様になり...
柳宗悦 「民藝四十年」
...一様にうなだれている群臣のうしろの方にまで聞えてくるほどだった...
吉川英治 「三国志」
...一様にみなこういったろうと思われる...
吉川英治 「新書太閤記」
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