...初穂を収穫するときは、神棚にお供えするために一束とっておく...
...そちも我宿の一束の藁を敷寢せしことあり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...その勇士の眠れる戦場の上空より一束の花を投じても...
太宰治 「たずねびと」
...手土産に切り花を一束提げて井谷の家まで附き添って行き...
谷崎潤一郎 「細雪」
...詩人が一本の万年筆と一束の紙片から傑作を作りあげ...
寺田寅彦 「映画芸術」
...入院の翌日A君が菜の花を一束持って来てくれた...
寺田寅彦 「病室の花」
...古典復興――之はキケロに従って古典的教養が唯一の人間的価値と考える、ブルジョア文人的ヒューマニズム(ローマ的な「名声」―― fama ――による芸術家生活の経済的保証に立脚する)、其の他其の他のイタリア的な形態を初めとして、トルストイ的人道主義の変種に至るまでは、一束にして、ヒューマニズムの一元素と考えることが出来るだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...葱(ねぎ)一束位と共に寄宿舎へ持ちかえって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...鼻紙一束 弐拾銭...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ポケットには仏壇からとり出した線香が一束あった...
原民喜 「夏の花」
...ペンおよび訴訟文書らしい一束の紙が...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...頤に一束の海藻みたいなものが生えた人間の姿に返りました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...この手紙の一束を見てくれい...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...一束の檢印紙だつた...
堀辰雄 「我思古人」
...かくて村中ことごとく苅り終るとその一束が百姓中を廻りおわる...
南方熊楠 「十二支考」
...その突ぱなまで一束飛びに飛んで行って...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...偶(たま/\)わたくしの饗庭篁村(あへばくわうそん)さんに借りた一束の書牘(しよどく)の中に遺つてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...服部(はとり)手に取る糸一束(つかね)...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...十ぱを「一束(いっそく)」と呼ぶ...
柳宗悦 「樺細工の道」
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