...初穂を収穫するときは、神棚にお供えするために一束とっておく...
...問 予は予の机の抽斗(ひきだし)に予の秘蔵せる一束(ひとたば)の手紙を――しかれどもこは幸いにも多忙なる諸君の関するところにあらず...
芥川龍之介 「河童」
...毎朝咲殘りの秋の花を一束宛...
石川啄木 「天鵞絨」
...それから――(ヘルマーが一束の書類を持つて廊下の扉から入つて來る)ノラ あら! もう歸つてらしつたの?ヘルマー あゝ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...そうした事に不慣れの彼女は僅(わずか)一束の紙幣を抜きとるのに可成の時間を費したらしく...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...桜んぼ一束十銭(ミュレルトュルベンテ)!というところであろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...入院の翌日A君が菜の花を一束持って来てくれた...
寺田寅彦 「病室の花」
...又ハイデッガー其の他の哲学をも一束にして...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...一束の花を持って戻って来た...
豊島与志雄 「太宰治との一日」
...それからしばらくして細君は先刻(さっき)自分の枕元にあった一束の書ものを手に持ったまま...
夏目漱石 「道草」
...花紙一束 弐拾銭...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...大切な思い出の一束をもぎ取ってくる自信はなかった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...屋敷じゅう探しても乾草一束ない始末でな!」プリューシキンはまた言葉をつづけた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...* 彼の書庫の一隅にその明治二十七八年ごろの「小國民」が一束藏せられてある...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...その花の咲いている時分に山村の人が根を連ね十本くらいを一束として市中に売りに来ていたが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...一束にして一人の男に渡しました...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...上へ一束(ひとたば)の藁をひろげてのせてもよく...
柳田国男 「母の手毬歌」
...百萬の人間が敵になつて一束に自分に對向して來ても...
横光利一 「悲しみの代價」
...総ての人間を一束にした者の行為として...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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