...初穂を収穫するときは、神棚にお供えするために一束とっておく...
...」常子はやむを得ず荷造りに使う細引を一束(ひとたば)夫へ渡した...
芥川龍之介 「馬の脚」
...皆おの/\顋下(さいか)に弔(つ)りたる一束の芻(まぐさ)を噛めり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ふたりは草花を一束(たば)ずつ持って上がってくる...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...土間から一束の粗朶(そだ)を持って来て火を起した...
犬田卯 「おびとき」
...一束(いつそく)の柴雪車より転(まろ)び落(おち)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...私は自分が刈草の一束ででもあるかのやうに...
薄田泣菫 「独楽園」
...今度は帳面上では三圓某の利益を見ることになつたが九番の客が下宿料を拂はずに四五日前出た切りで歸つて來ない――あとに殘つたのは新聞殼の一束と...
高濱虚子 「續俳諧師」
...柴を一束こしらへたから...
太宰治 「お伽草紙」
...葱一束二銭也(この葱はよくなかつた)...
種田山頭火 「行乞記」
...野菊や山菊など一束にしたのを持って...
田山花袋 「田舎教師」
...詩人が一本の万年筆と一束の紙片から傑作を作りあげ...
寺田寅彦 「映画芸術」
...イワンが一束の麦藁を麦打場へほうり出すと...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...一束になって勇気を出さねばならぬ二人なのだ...
永井隆 「この子を残して」
...槍を投げ出して両手で抱え込んだのは一束(ひとたば)の薪です...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼻紙一束 弐拾銭...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その花の咲いている時分に山村の人が根を連ね十本くらいを一束として市中に売りに来ていたが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...穀精が最後まで匿れいた一束を切られて一脚傷つけたてふ意らしい...
南方熊楠 「十二支考」
...一束米五升という場合の量升は和銅大量であって...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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