...初穂を収穫するときは、神棚にお供えするために一束とっておく...
...毎朝咲殘りの秋の花を一束宛...
石川啄木 「天鵞絨」
...支配人が指を三本の焼芋を一束(ひとつか)ねにしたのに...
泉鏡花 「薄紅梅」
...鬚(ひげ)は一束(ひとつか)の針に似て...
巌谷小波 「こがね丸」
...一束の青写真をおろし...
海野十三 「宇宙女囚第一号」
...其の時片方の手に提灯をさげ片方の手に一束の薪を持つてひよつこり其処に現はれた一人の人があつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...黄昏(たそがれ)どきになると一束の花を持ってここへ電車でやって来て...
太宰治 「葉」
...其の女は美しい衣服(きもの)を着て手に一束の草花を持っていた...
田中貢太郎 「狸と俳人」
...夫が一定の傾向を有つ一束の現象ともなって現われるのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...一束五六本にて拾圓なり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...二人を一束(ひとたば)にして火に燻(く)べるのは...
夏目漱石 「こころ」
...あらわな白い腕(かいな)の傍に放り出された一束(ひとたば)の書物(かきもの)に気を付けた...
夏目漱石 「道草」
...花紙一束 弐拾銭...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...この一束を跛山羊(ちんばやぎ)と名づく...
南方熊楠 「十二支考」
...赤シャツの農夫は炉のそばの土間に燕麦(オート)の稈(わら)を一束敷いて...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...それで初めてやっと一束(ひとたば)のものとなります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...偶(たま/\)わたくしの饗庭篁村(あへばくわうそん)さんに借りた一束の書牘(しよどく)の中に遺つてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一束にして藁苞(わらづと)に巻いて荷の中に立てかけてあった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...それだけが一束になって死ねば...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索