...一本歯の抜けたような松山の空席(くうせき)が...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...私いくつ時分だったか、一本歯をはいて、ここの板敷を毎日毎日布を晒(さ)らしてあるいていたもんや」お絹はそう言って、銚子にごぽごぽ酒を移していた...
徳田秋声 「挿話」
...信州の戸隠山から、一本歯の足駄で、平気で江戸まで休まずにやって来る者がある、という...
中里介山 「大菩薩峠」
...積めたら安宅鮓(あたかずし)を十銭奢(おご)ってやるぜ」一本歯の高足駄を穿(は)いた下剃(したぞり)の小僧が「鮓(すし)じゃいやだ...
夏目漱石 「琴のそら音」
...一本歯の下駄(げた)を穿(は)いたまま...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...一本歯の下駄を履(は)いたりすることは...
新渡戸稲造 「自警録」
...一本歯の足駄をはき...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一本歯の足駄を踏み鳴らした修験者玄沢坊...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「どうぞ此方(こちら)へ」「御免」一本歯を脱ぐと...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...その上一本歯を欠けば大概人相は変るし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...高い一本歯の足駄をはいている...
火野葦平 「花と龍」
...一本歯の高下駄を穿いた天狗に出遇つた...
牧野信一 「熱い風」
...一本歯の高下駄でも穿いてゐる見たいな慣れぬ足どりで...
牧野信一 「熱い風」
...杖に構へてがらんがらんと曳きながら一本歯の大高下駄を履き込んで...
牧野信一 「バラルダ物語」
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