...一木一草も見当らんぢやないか...
太宰治 「お伽草紙」
...新進作家になってからは、一木一草、私にとって眼あたらしく思えるのだった...
太宰治 「断崖の錯覚」
...一木一草も損われてはいない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一木一草と雖も宇宙の生命を受けて感謝の生活をつづけてゐる...
種田山頭火 「一草庵日記」
...一木一草の枯れたのとさう大した違ひはない...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...もしそうでなければ一木一草を描き...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...如何に精密なる参謀本部の地図でも一木一草の位置までも写したものはない...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...一木一草もその自由豊美なる生長をなすあたわず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...一木一草愛着の情を牽かざるはなし...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...)今日の深川は西は大川の岸から、東は砂町(すなまち)の境に至るまで、一木一草もない...
永井荷風 「深川の散歩」
...一木一草をも愛護して下さいだって...
中里介山 「大菩薩峠」
...園丁長は一方心の優しい人物でこの公園の一木一草ことごとく自分の友人だと思っているのだから...
久生十蘭 「魔都」
...そういっても一木一草ひとつひとつがあらためて美しい真新(まっさら)な了見方でみつめられるような...
正岡容 「小説 圓朝」
...一木一草――ほんのかりそめのいと片々たる雑艸(ざっそう)までが立派に明日の糧(かて)となった...
正岡容 「小説 圓朝」
...一木一草にも感慨は伴ふ...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...玉堂翁のかく一木一草...
吉川英治 「折々の記」
...一木一草にも師となる声はあろう...
吉川英治 「剣の四君子」
...一木一草なき岸々(がんがん)たる焼け山や焼け河原を越え...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??