...一木一草も見当らんぢやないか...
太宰治 「お伽草紙」
...一木一草も変っていない...
太宰治 「帰去来」
...一木一草も変つてゐない感じであつた...
太宰治 「津軽」
...庭に茂れる一木一草...
太宰治 「二十世紀旗手」
...同時に一木一草のたたずまいにも...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...一木一草も損われてはいない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一木一草と雖も宇宙の生命を受けてひたすらに感謝の生活をつゝけてゐる...
種田山頭火 「一草庵日記」
...もしそうでなければ一木一草を描き...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...)今日の深川は西は大川の岸から、東は砂町(すなまち)の境に至るまで、一木一草もない...
永井荷風 「深川の散歩」
...一木一草をも愛護して下さいだって...
中里介山 「大菩薩峠」
...一木一草にでさえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...一木一草にもうんと金を喰って居るのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人工の美、機械の美をつくした近代都市の中央に、自然林をもつた公園、その一木一草に、あとから植ゑこんだのではない、その土地根生(ねお)ひの教材が繁茂してゐることは、心ある後代の人をして、よく殘しておいてくれたと悦ばれることであらうし、その土地を語る大切なことであるから、地元の住民は、極力原型保存を守らなければならない...
長谷川時雨 「東京に生れて」
...園丁長は一方心の優しい人物でこの公園の一木一草ことごとく自分の友人だと思っているのだから...
久生十蘭 「魔都」
...一木一草――ほんのかりそめのいと片々たる雑艸(ざっそう)までが立派に明日の糧(かて)となった...
正岡容 「小説 圓朝」
...一木一草にさえも配慮が籠っているかと見える築庭のような野であった...
横光利一 「旅愁」
...玉堂翁のかく一木一草...
吉川英治 「折々の記」
...青年逆境の頃の追憶が路傍の一木一草にもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
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