...そんな風で私はS先生からは一方ならぬ奴だとされてゐたのでした...
伊藤野枝 「嘘言と云ふことに就いての追想」
...一同の心配は一方ならぬわけでありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...クリストフは一方ならぬ骨折りをして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...駒井は一方ならぬ迷惑で...
中里介山 「大菩薩峠」
...殊にチェエホフの文章に對する推敲琢磨振りは一方ならぬものがあつたらしい...
南部修太郎 「氣質と文章」
...其非業の死を遂げたについてはヂオニソスの怒り一方ならぬは勿論のことで...
原勝郎 「鞦韆考」
...実隆の方でもまた宗祇に対して一方ならぬ懇情を運んだ...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...一方ならぬ大事の瀬戸際...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...耳にしているようにござります」「一方ならぬ大望と申して...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...一方ならぬ大望をいだいている男だと見える――それでこそ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...先般来晨子のことでは一方ならぬ御配慮を煩し...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...この著者は文章にも一方ならぬ苦心と注意とを払っているのがわかりますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一方ならぬ心遣いをもって自分の埋葬の儀式を指図することに費やし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おこととおれとは一方ならぬ縁(えにし)で……やがておれが功名して帰ろう日はいつぞとはよう知れぬが...
山田美妙 「武蔵野」
...私もここの米倉には一方ならぬ魅力を感じているのだ...
横光利一 「夜の靴」
...いつも一方ならぬ気遣(きづか)いをしているようであった...
吉川英治 「黒田如水」
...一方ならぬ躁(さわ)ぎとなっているらしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...一方ならぬ荷物を積み...
吉川英治 「宮本武蔵」
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