...腹を温める一方ですな...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...新蔵は益々ふさぐ一方で...
芥川龍之介 「妖婆」
...一方では又いい知れぬ魅力を覚えました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...一方では大いに自惚(うぬぼれ)てもいたのだが...
江戸川乱歩 「接吻」
...タラシナカツ彦の命お一方です...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...一方では敵はどこまでも攻め滅ぼさねばならぬ...
丘浅次郎 「人道の正体」
...一方ではまた現代の各欧洲語は無論の事...
薄田泣菫 「茶話」
...気圧計は下る一方であった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...一粒の草花の種子が発芽してから満開するまでの変化を数分の間に完了させることもできる一方では...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...また一方では(第百七段)ありたけの女性のあらを書き並べて痛快にこき下ろしているのである...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...一方ではまたこの「蜂(はち)の巣」の雨にぬれそぼちた姿がはっきりした注意の焦点をなして全句の感じを強調している...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...俄に或る一方で騒がしい声が起り...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...敬太郎は一人でこう考えて、どこへでも進んで行こうと思ったが、また一方では、もうすっぽ抜けの後(あと)の祭のような気がして、何という当(あて)もなくまた三四日(さんよっか)ぶらぶらと暮した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...野蛮時代には武(ぶ)ばる一方で...
新渡戸稲造 「自警録」
...一方で成熟した人はそんな時も自らを眺めるものである...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...一方ではロマンスの大復活流行...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただ一方では臼のかわりの役目を...
柳田国男 「木綿以前の事」
...そんなふうにあなたの欠点を拾いながら、一方ではまた、この人のことは一生忘れられなくなるぞ、とも思っていたものです...
山本周五郎 「失蝶記」
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