...風は暴力を増す一方であった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...一方ではそれを打ち消して...
犬田卯 「米」
...サホ彦の命の妹のサハヂ姫の命と結婚してお生(う)みになつた御子(みこ)はホムツワケの命お一方です...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...一方では絶えず奥畑に着き纏(まと)われながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...日増しに衰弱する一方であると云うことであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...イギリスの文学といふものは、英語の学生であつただけに、私も曲りなりに一通りは見たつもりであるが、何うもあの皮肉な、洒脱な、正面をきることのきらいな、かげで通を言つてゐるやうなところが私の気に合はなかつたと見え、また一方では、その時代の新しい文芸の中心がイギリスよりもむしろ大陸の方に巴渦を巻いてゐたので、自然に其方の方へと引張つて行かれるやうになつたのであらうと思ふ...
田山録弥 「私と外国文学」
...彼の名声が急に揚がる一方で...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...一方では弾性的不安定の問題...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...また一方では夢の世界を描いたようないわゆる絶対映画「アンダルーシアの犬」のごときものとも類似したものである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...また一方ではこの定座の発生進化に関する歴史的研究もはなはだ必要であるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...美枝子が知ってる男たちは、殆んど凡てと言ってもよいくらい、彼女に対して、馴れ馴れしい態度を取り、一方では、持って廻った曖昧な言葉遣いをするのだった...
豊島与志雄 「化生のもの」
...一方では酒を飲んでいた連中が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一方ではそういう法則があって...
夏目漱石 「模倣と独立」
...一方では、前年ヴェノスアイレスの国際ペンクラブ大会に日本代表として出席した島崎藤村が、大会の反ファッシズムに高まった雰囲気から、彼独特の用心ぶかさで日本の立場を守ってかえって来て、日本ペンクラブの創立に着手しはじめている時であった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...ますます他の一方で創造の力...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...一方で叔父さんと又――せい あの方とは...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...一方ではどうしても対抗する気持が出る...
山本周五郎 「桑の木物語」
...が一方では通りすがりにちょっと小耳にはさむ或るやさしい一語でもが...
和辻哲郎 「地異印象記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??