...恐(こわ)い物にでも追われるように反対の方角へ一散に走った...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...一散に走ってくるのを知らなかった...
徳永直 「麦の芽」
...一散に逃げてゆきました...
豊島与志雄 「水甕」
...一散にもと来た崖道へと逃げ上つた...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...それでも取押えられては詰らないと思って一散に逃げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...リスたちはきらびやかな尻尾をはたいて木から木へと一散に駈け...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...一散に庭を駆け抜け...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...馬どもは元気づいて半蓋馬車(ブリーチカ)を軽々と曳きながら一散に駈けだした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一散に駆け出して行つた...
牧野信一 「南風譜」
...」柚太は一散に駆け降るのであつた...
牧野信一 「剥製」
...早田は柵門を通って奥への道を一散に走って消える...
三好十郎 「斬られの仙太」
...私はそのとき殆んど眼まいを感じながら一散にかけ出した...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...一散に玄関に走り出た...
夢野久作 「名君忠之」
...そこを一散に北へ上がる...
吉川英治 「江戸三国志」
...「飛んだ世話をやかせやがる」渦(うず)になって一散に走り出ようとしましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...窪地の茂みへ一散に駈け下りて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「武蔵どのと同じ作州の生れ――又八と申します」「朱実(あけみ)といいまする」縫殿介は、うなずくと、もう一散に、使い先へ駈けて行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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