...東南の方へ一散に駆け出した...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...一散に乞食のあとを追った...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...停車場から三里のみちを一散にはしつた...
太宰治 「陰火」
...恐(こわ)い物にでも追われるように反対の方角へ一散に走った...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...あるひは身構をしたときには房一はもうはるか彼方を点のやうに小さく一散に走つてゐるのだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...鞍壺(くらつぼ)に延び上ったるシーワルドは体(たい)をおろすと等しく馬を向け直して一散に城門の方へ飛ばす...
夏目漱石 「幻影の盾」
...一散に走りだした...
火野葦平 「花と龍」
...彼自身は力かぎり根かぎり一散に駈けてゐるのだ……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...無意識のうちに左手で鞄をしつかりと横抱きにして一散に駈け出した...
北條民雄 「邂逅」
...一散に走つて呉れ...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...丘を超えて一散に吾家(わがや)を目ざして歩き出した...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...今度こそあれに一散にとりかゝれさうだよ...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...」などと口々に呼はりながら三人の男が跣足のまゝ一散に駆け寄つて来た...
牧野信一 「馬車の歌」
...中村仲蔵(未映画化)――――――――――原作並脚色 山中貞雄=(F・I)道鏝不付の半次が徳利持って一散に走って居る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...手の弓を投げ捨てて一散に麓(ふもと)へ向って駈けて行った...
吉川英治 「親鸞」
...虚無僧の入ってきた裏門から一散に外へ走りだした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...生ける長虫かのごとく一散にほとばしってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...城下から一散に旅川周馬を追ッかけてきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索