...りゅうとした一揃(ひとそろ)えを借る事にして...
有島武郎 「或る女」
...それはクララが好んで来た藤紫の一揃(ひとそろい)だった...
有島武郎 「クララの出家」
...脚一揃なら七十万円で買取るそうじゃないか」「ふふふふ...
海野十三 「大脳手術」
...すぐ必要だから大いそぎで一揃えとりそろえてくれ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...中将は早速軍服一揃ひを...
薄田泣菫 「茶話」
...一揃わが身につけて...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...画筆なども新らしく一揃い買った...
豊島与志雄 「未来の天才」
...夜具は常子が鉄道便で出した一揃が到着するまで家主のおかみさんの世話で貸蒲団屋から借りることにした...
永井荷風 「来訪者」
...上の一揃いは「常夏(とこなつ)草紙」...
中里介山 「大菩薩峠」
...モンペ一揃ひを出して枕元に並べ...
林芙美子 「瀑布」
...ある店からボタンを一揃いかっぱらいましてね...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...学校用品を一揃い買ってくれたが...
宮城道雄 「私の若い頃」
...非常に凝った美しい衣裳(いしょう)一揃(そろ)いが贈られた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この一揃いは今では珍品...
山本笑月 「明治世相百話」
...その旅商(たびあきな)いの身支度を一揃い...
吉川英治 「黒田如水」
...茶道具一揃い携えただけで...
吉川英治 「黒田如水」
...おまえの衣裳を一揃(ひとそろ)え貸してくれ」「何になさるんですか」「牛若さまにお着せするのだ...
吉川英治 「源頼朝」
...そこで、ぜひ源太夫様にも、一腰、真雄へお吩咐(いいつ)け下さるようにとお願いしておいたところ、快く御承諾で、其後、大小一揃い、真雄方へ、御註文があったという知らせで、わしも面目(めんぼく)を施し、真雄に取っても、愈(いよいよ)、世に出る時が来たと、欣んでおるところじゃよ』と、嘉兵衛はまるで、わが事のように、嬉しそうな顔なのだ...
吉川英治 「山浦清麿」
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