...彼女の顔に一抹の不安が浮かんでいた...
...試験に一抹の不安を感じている...
...彼の表情に一抹の寂しさが感じられる...
...彼女は笑いながら一抹の悲しみを隠していた...
...初めての成功に一抹の感動を覚えた...
...一抹の不満の色が低迷している...
海野十三 「共軛回転弾」
...どこかに水はありはしないかという一抹の希望を抱きながら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...客がそれらを払いのけて一人を選べば他の者等は直ちにけろりとして一抹の未練気も示さない...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...更に一抹(いちまつ)の血の気(け)もなくなった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なぐりつけるごとき一抹の時の悪寒の底に...
中井正一 「レンズとフィルム」
...わからねえ」その面(おもて)に一抹の暗雲がかかって...
中里介山 「大菩薩峠」
...一抹(いちまつ)の香を白い位牌(いはい)の前に焚(た)いた...
夏目漱石 「行人」
...学者の心事を知らざるものなりと一抹し去らんとしたれども...
福沢諭吉 「学問の独立」
...その一抹の半円を...
三好達治 「測量船」
...そうおもう一抹の不安がぼくにはあったのである...
山之口貘 「夏向きの一夜」
...それでも彼の行動には一抹の諧謔がまつわつていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...」どことなく一抹の冷たい表情で早坂氏は礼をすると...
横光利一 「旅愁」
...それは一抹(まつ)の疑惑となっているらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...一抹(まつ)の不満と淋しみを噛む顔でない者はない...
吉川英治 「私本太平記」
...一抹の不審にハッとその御眉は吹き研(と)がれたかのようだった...
吉川英治 「私本太平記」
...一抹(いちまつ)の憂いをたたえ...
吉川英治 「親鸞」
...寂しいものが一抹(まつ)常に横たわっていた事は争えなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...暮れの遲い空には尚ほ一抹の微光が一片二片のありとも見えぬ薄雲のなかに美しう宿つて居る...
若山牧水 「一家」
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