...一打ち毎に人の心を凍らせるような金槌(かなづち)の音が響き渡った...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「いけねえ八! げんのうをもってこう!」吉蔵のふりあげたげんのうの一打ちで...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ピシャリと一打ち鞭を当てて道を進んだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...別のがわからうんと一打ち喰わせましたので...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...庄吉を一打ちにしようと...
直木三十五 「南国太平記」
...清五郎が待構えて一打ちに打下(うちおろ)す鳶口...
永井荷風 「狐」
...外から何かちょっと一打ち当てると...
永井隆 「この子を残して」
...まさに一打ち打とうとする時...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...ただ一打ちでわたしを地べたの上にたたきたおした...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...これに反し蝮は強き一打ちで死ぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...直径十センチぐらゐの、柔かい、ゑぞ松でしたから、大熊の一打ちに、まるでマッチの棒みたやうに、ポッキと折れて、メリ/\と仆れかけました...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...一打ちでバックの命を叩きだすことができそうな恐ろしい大きな蹄とがわずかに届かないくらいのところで...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...一打ちごとに足もとからむっと土の匂いが掠めのぼって来ると...
横光利一 「旅愁」
...一打ちごとに失った額の重さが身に感じられて来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...またがれる赤兎馬に鉄鞭一打ちくれて...
吉川英治 「三国志」
...敵の手許を強く一打ちし...
吉川英治 「新書太閤記」
...……九十っ、百ッ」と、高(こう)の背なかへ、一打ちごとに、数を叫んでいた獄卒が、百をさいごに、ほっと身を退(ひ)きかけると、「こらっ、待て...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そして一打ちにその大きな虻を打ち落した...
若山牧水 「樹木とその葉」
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