...彼女はほとんど失神せんばかりになっていっそう激しく廻していたが、腰や腿が痛むばかりではなく、二つの臂の力もなえて来たので、知らず知らず身を縮め、頭を高い山にもたせ、緑したたる黒髪を山の頂に載せ、一息つくと、両眼を閉じた...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...やっと一息つく暇を見出した...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...暗号器から一枚の紙をぬきだしてほっと一息つくと...
海野十三 「怪星ガン」
...キャプテン独りだけで漂っていましたので」東屋氏は一息つくと...
大阪圭吉 「死の快走船」
...此停車場に一息つくかと思ふと...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...その二人が、一息つくまに、走りだしました...
豊島与志雄 「水甕」
...脆(もろ)かったなあ」五人のものもホッと一息つく...
中里介山 「大菩薩峠」
...一息つく間もなく...
中谷宇吉郎 「ピーター・パン」
...ほっと一息つく間もなく車はすでに坂を下りて平地にあり...
夏目漱石 「自転車日記」
...挨拶(あいさつ)などもただ咽喉(のど)の処へせり上って来た字を使ってほっと一息つくくらいの仕儀なんだから向うでこっちを見くびるのは無理はないが...
夏目漱石 「倫敦消息」
...更に隙を縫うて向(むか)ひの人道(じんだう)へ駆け上(のぼ)り又ほつと一息つく気持は然(さ)は云へ痛快だ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...兵をまとめて一息つくと共に...
吉川英治 「三国志」
...彼は、城門の外へ駒をつなぎ、一息つくと、やがて唐橋(からはし)の口に立ちふさがっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...一息つくとしよう」雑兵たちは...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほっと一息つく間に...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぼくらは、ほっと、一息つく...
吉川英治 「随筆 新平家」
...「あるく!」一息つくと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――だが、足を止めて、一息つくとすぐ、なにかしら後ろで自分を呼ぶものがあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索