...性来一徹な父は何度わたしにせがまれても...
芥川龍之介 「雛」
...その眼にはすぐ川森爺(じい)さんの真面目(まじめ)くさった一徹な顔が写った...
有島武郎 「カインの末裔」
...をとなしいけれど一徹な鍛冶屋はすつかり逆上してしまひました...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...」一徹な見幕でした...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...」――しかし相手の一徹な論理は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その気荒な一徹な表情を見てとった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...相手に愛せられまた相手を愛してるらしい女の心の中に生ずる、一徹な怨恨を、だれが説明し得よう!今日(きょう)と明日(あす)との間にすべては一変する...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...なにか一徹な熱いものが籠っているのを感じました...
豊島与志雄 「白藤」
...そして一徹な気象で...
豊島与志雄 「霊感」
...それはアルセストに対するフィラントのごときものである(訳者注 モリエール作「世間ぎらい」中の人物――一徹なるアルセスト...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一徹な歯を喰いしばる利助の気持を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「みの」はさういふ一徹な犬で...
平山千代子 「「みの」の死」
...彼の一徹な復讐心を磨滅させてしまうことは出来ない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...なぜ自分はこうまで一徹な心であろうと薫は反省もされた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一徹なる武辺者(ぶへんもの)なり...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...ひじょうに一徹な奉公ぶりで知られ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...正直(せいちょく)で一徹な老人は...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...頑固一徹な、明治二十年頃まで丁髷(ちょんまげ)を戴いて、民百姓は勿論、朝野の名士を眼下に見下していた漢学者の父、杉山三郎平灌園(かんえん)を説き伏せて隠居させ、一切の世事に関与する事を断念させて自身に家督を相続し、一身上の自由行動の権利を獲得すると同時に、赤手空拳、メクラ滅法の火の玉のようになって実社会に飛出したのが、彼自身の話によると十六歳の時だったというから驚く...
夢野久作 「近世快人伝」
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