...すくなくとも一廉(ひとかど)の人間になった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...内地で一廉(ひとかど)の仕事が出來るものが移住して來たからであらうが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この新しい味方が一廉(かど)の役に立つ人間だということは...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...何か自分では一廉(ひとかど)の彫刻師になったような気持で...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...みな一廉(ひとかど)の人物なのだ...
太宰治 「善蔵を思う」
...一廉(ひとかど)の紳士に何の必要もなく耻(はじ)を掻(か)かしたように思えて仕方がなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それでもう一廉の小説作者である...
田山録弥 「小説新論」
...一廉(いっかど)其道の巧者(こうしゃ)になったと思う者もあろう...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...共に材幹手腕ある一廉の人物にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...われ人(ひと)共に公禄(こうろく)を食(は)むもの及ばずながらそれぞれ一廉(ひとかど)の忠義を尽(つく)さねばなるまいと...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...一方においては低いながらも朝廷の官職を有する一廉の公卿であるかと思うと...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...己の身分から見れば一廉(ひとかど)の財産だ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...個性を考へるといふことは丁とか戊とかに匹敵する悪業のやうに狎らされてゐたので「君の意見はそれはそれとして一廉であり……」とか「意志の自由に於いて……」とか「誰が誰を掣肘出来るものか……」などといふ言葉が悉く絶大なる美しい響きを持つて感ぜられた...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...その教官には一廉(ひとかど)の学者が多く...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...久留米侯有馬頼は和算家として一廉(ひとかど)の人物であるが...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...場合によつては一廉の用に立つ...
森林太郎 「當流比較言語學」
...兎に角一廉(ひとかど)の利方だと...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...分別盛り以上の年輩で一廉(ひとかど)の服装をして髯(ひげ)なぞを生やしている人が...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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