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饗庭篁村 「木曾道中記」
...貴様も実業界では一廉(ひとかど)の人物じゃないか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...行く末は一廉(ひとかど)の富本の名人になろうと評判された位でありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...みな一廉(ひとかど)の人物なのだ...
太宰治 「善蔵を思う」
...「お婆ちゃん」も一廉(ひとかど)の論客で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼処(あそこ)の家の一族は兄さん達でも叔父さんなどでも皆一廉(ひとかど)の極道(ごくどう)者であり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...共に材幹手腕ある一廉の人物にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一廉(ひとかど)の男にとっては答えるのも面白くないような質問をかけると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...われ人(ひと)共に公禄(こうろく)を食(は)むもの及ばずながらそれぞれ一廉(ひとかど)の忠義を尽(つく)さねばなるまいと...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...一廉(ひとかど)の注意人物でない限りはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一廉(ひとかど)の彫刻家になってしまったのである...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...吾輩も一廉(ひとかど)の水彩画家になり得る理窟(りくつ)だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...後年禪宗界に於て一廉の根據地と目せらるゝに至りたる美濃の如きも其禪宗を接受したのは遙かに關東殊に相武よりも後くれ...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...一廉(ひとかど)の器量の持主のように買いかぶられるが...
久生十蘭 「鈴木主水」
...気儘から謡の先生などをして暮しているが一廉(ひとかど)の心得のある武士だから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...己の身分から見れば一廉(ひとかど)の財産だ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...個性を考へるといふことは丁とか戊とかに匹敵する悪業のやうに狎らされてゐたので「君の意見はそれはそれとして一廉であり……」とか「意志の自由に於いて……」とか「誰が誰を掣肘出来るものか……」などといふ言葉が悉く絶大なる美しい響きを持つて感ぜられた...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...その教官には一廉(ひとかど)の学者が多く...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
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