...彼女は一己の力で成功を手に入れた...
...一己の欲望に流されないように注意しよう...
...彼は自らの一己の力のみでこの困難を乗り越えた...
...一己の判断で行動することも大切だ...
...彼は一己の思考で、自分自身の哲学を築き上げた...
...少なくとも自分一己の世界に在りては...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...再び一己の感情に形而上學的背景を與へることを許されるならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...私一己の考えとしては...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...『第一己(おれ)は金さんに濟まないと云ふ...
徳田秋聲 「絶望」
...あるいはその一己人の自由に任ずべきこともなお政治の干渉を免れざるあり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...一己の友達で、同僚で、遠い親類にさへなつてゐる、学者のイワン・マトヱエヰツチユと云ふ男がゐる...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...河野一己の腦中から生れた趣向であつたことが分明(わか)るやうになつた...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...独自一己の識見に欠くる所あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...要するに風潮以外に立つて独自一己の理想を保守する人にあらず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は躊躇(ちゅうちょ)なく自分一己の嗜好(しこう)は犠牲にして顧みなかったろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...匹夫の任侠の徒が臂を攘げて一己の志を行ふ者と一樣には論ぜられないのである...
内藤湖南 「聖徳太子」
...以上は日本肖像畫の全盛期に就て有する余一己の私見なるが...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...殆ど一己の癖ばかりで書いて居るが...
内藤湖南 「北派の書論」
...自分一己の事なら間違つたら遣り直す事も出来ます...
原田皐月 「獄中の女より男に」
...なお一己(いっこ)の定見なき者あり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...一己(いつこ)の利益から云へば競争者の無い方が好(い)い様な物の...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...自分一己としては地震を怖れても火事を怖れてはいなかった...
和辻哲郎 「地異印象記」
...一己の心霊の満足は目的でない...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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