...『ほんの一寸した事で結構でございます』と此の発明者は答へた...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...一寸した枝も――無数の硬い...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...一寸した切株に出逢(であ)ふ...
犬養健 「朧夜」
...一寸したものでも...
鈴木三重吉 「桑の実」
...つい一寸した久留米絣(くるめがすり)でもいゝから...
鈴木三重吉 「桑の実」
...これなどもまあ一寸した思(おも)ひ付(つき)の戯(いたづら)だ...
薄田泣菫 「茶話」
...ここにも心中者が一組ゐる……」私は婦人雑誌記者のやうに一寸した感傷的な気持になつて...
薄田泣菫 「独楽園」
...自分が一寸した怪我をする...
豊島与志雄 「過渡人」
...党からの一寸した挨拶を口実に...
豊島与志雄 「塩花」
...一寸した考えの向け方が直ちに凶なる予想を事実として決定せしめるだけの切端(せっぱ)つまったものがあった...
豊島与志雄 「生あらば」
...始め一寸した行違ひから...
原民喜 「背後」
...一寸したことでもよく笑ふのだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一寸したハズミが源(もと)になつて自分にも一つの首枷がついてしまつた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...一寸した戯れの心から...
松永延造 「職工と微笑」
...何故か? 一寸した行きがかり――一寸した不注意――一寸した愛の不足! ああそれは原因でもあり...
松永延造 「職工と微笑」
...私の親切の不足――一寸した心の労れ...
松永延造 「職工と微笑」
...例えば一寸した廊下でのすれ違いの互の眼差しで語られる心持のニュアンスも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...織留のとこに一寸した汚点(しみ)があるのやが...
横光利一 「南北」
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