...一夏をすごしたことがあるんですがね...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「眠りの精」
...先ず一夏を麓の人々に可愛がって貰って送り...
石川欣一 「可愛い山」
...今度はまた信吾の勸めで一夏を友の家に過す積りの...
石川啄木 「鳥影」
...そのまま一夏を、私は三島の佐吉さんの家で暮しました...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...ひとびとの情で一夏...
太宰治 「黄金風景」
...「是は阿波の鳴門に一夏(いちげ)を送る僧にて候...
太宰治 「お伽草紙」
...私が伊豆の三島の知り合いのうちの二階で一夏を暮し...
太宰治 「満願」
...ここで一夏一緒に暮らしてみたいように囁(ささや)くかと思うと...
徳田秋声 「仮装人物」
...大納屋というのは金持ちに属するもので、四、五十頭の牝牛(めうし)があり、一夏ごとに六、七千斤のチーズができます...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その一夏(ひとなつ)を叔父の家族と共に過ごして...
夏目漱石 「こころ」
...一夏中被つたカンカン帽子が黄に焼けて...
林芙美子 「清修館挿話」
...新びいどろ学士は蒸殺しになりさうな板の上で昼寝と読書の一夏をすごした...
原民喜 「氷花」
...一夏の燃ゆる陽ざしが あるとき ためらいがちに芙蓉の葉うらに縺れていた 燃えていった夏 苦しく美しかった夏 窓の外にあったもの死別れまたたちかえってくるこの美しい陽ざしに今もわたしは自らを芙蓉のようにおもいなすばかり彼は鏡台とか箪笥とか...
原民喜 「遥かな旅」
...……さういふ噂はともかくとして、その日からと云ふもの、一夏ぢゆう、その木は私を魅してゐた...
堀辰雄 「生者と死者」
...もつたい無い事するねえ! あれでも置いときや未だ結構一夏位着れるのにさ...
三好十郎 「地熱」
...美しい眼に一夏ぢうの思ひを漲らせてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...一夏から秋までは...
吉川英治 「鬼」
...一夏、笛吹川の畔(ほとり)で、溺(おぼ)れかけている少女を救ったことがある...
吉川英治 「夏虫行燈」
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