...私が丁場で見た一場面は、まるで映画の中のようだった...
...小説の一場面で、主人公がモーツァルトのベートーヴェン楽派について語っていた...
...竜宮劇場の赤星ジュリアの室ではまるで何かの劇の一場面のような...
海野十三 「恐怖の口笛」
...「……それにしてもそういう因縁の婦人がなぜそれほどに太子のことを思い詰めていられるのでしょう? 自分と仇(かたき)同然な立場に置かれている身の上ではありませんか?」と私は夏の頃のあの一場面を思い浮べながら口へ出してみた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ある一場面と次の一場面との空間的関係を示すような注意が一般にあまりに閑却され過ぎている...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...ベルクナー主演の「女の心」(原名アリアーネ)の一場面で食卓の上にすみれの花を満載した容器が置いてある...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...前の十場面は脚本で読ませておいて大切(おおぎ)り一場面だけ見せてもいいかもしれない...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...マルシャル橋や王宮橋から毎日のように眺め見下ろしたスプレーの濁り水に浮ぶ波紋を後年映画「ベルリン」の一場面で見せられたときには...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...ここから諸科学は日常的な政治的な人間生活の一場面として「生活」に這入って行く...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一場面の撮影が出来るわけではない...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...立派な芝居の一場面が展開されるところともいえもしよう形容を...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...さながら「ハリキリボーイ」の一場面である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一場面から他の場面への轉囘の仕方...
堀辰雄 「室生さんへの手紙」
...使丁の語りたいのはこの一場面であった...
本庄陸男 「石狩川」
...で――村の私達を常連とするタバン・マメイドの一場面を摘出しよう...
牧野信一 「喜劇考」
...何の一場面でも好いからその儘思ひ出して見給へ...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...まるで新派の芝居でする「通夜物語(つやものがたり)」の一場面の如き話になつてしまつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...切放した一場面として見る時は...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...埠頭で接した小劇場の一場面的な印象があって...
吉川英治 「随筆 新平家」
...鉛筆と紙のときは、ヒルム式な連鎖描きとし、石盤(せきばん)石筆(せきひつ)のばあいは、一場面一場面、描いては消し、描いては消し、かつ思いつきの筋を喋っていくのだからずいぶん忙しい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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