...一口のむとまた一口に手が出て...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...一口に死ぬと申しますが...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...一口に岩登りといっても難易はいろいろだが...
石川欣一 「山を思う」
...」と一口に神戸をいひ消されてしまつた三ちやんは...
薄田泣菫 「茶話」
...屈伸鍛錬というのは、一口に言えば、手足と、腹筋の運動だ...
太宰治 「パンドラの匣」
...其木を伐ると云ふことに付いても大層御話がございますが夫は木を伐つたと一口に云ふ...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...一口に科学者とはいうものの...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...つまり一口に言えば...
中谷宇吉郎 「雪」
...一口に「雪が降る」とか「雪は六花(ろっか)の形をしている」とか言ってすましていられる人にとっては...
中谷宇吉郎 「雪」
...これを纏(まと)めて一口に云うと吾人は生きたいと云う傾向をもっている...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...「切り取る」と一口に言っても...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...一口に言つて終へば生命力が残つてゐなかつた...
葉山嘉樹 「氷雨」
...前夜走るように書院に入ってきて褥(しとね)につくと、甲斐守は手焙(てあぶり)にもよらず、いきなり、「委細は、すでに、組頭、柚木伊之助(ゆのきいのすけ)から聞きおよんだであろうが、なんとしても、このたびのことは、容易ならぬ仕儀」と、一口に言うと、端正な面をあげて見すえるように相手の顔を眺める...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...一口にぐっと飲んだ...
火野葦平 「糞尿譚」
...一口にいう言葉のうちに...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...一寸一口に云えないらしい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それは何かと一口にいへば野性味である...
吉川英治 「折々の記」
...人生の欣(うれ)しいことの一つを杯の一口一口に舐(な)めているような顔つきだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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