...入道相国も一具の骸骨のみ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...隆々たる一具、子を作ることを為さず、空しく堂守をして煙草銭を儲けしむ...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...即(すなはち)文化の一具を欠くものと謂可(いふべ)し...
芥川龍之介 「本の事」
...欠釣瓶(かけつるべ)が一具(いちぐ)...
泉鏡花 「雨ばけ」
...……急(きふ)ごしらへの油(あぶら)の足(た)りない白(しら)ちやけた提灯(ちやうちん)一具(ひとつ)に...
泉鏡太郎 「十六夜」
...ト錨(いかり)が一具(ひとつ)据(すわ)つたやうに...
泉鏡太郎 「一席話」
...絵で知った鎧(よろい)びつのような一具の中から...
泉鏡花 「絵本の春」
...網一具の漁民となって...
泉鏡花 「海神別荘」
...外に万作夫婦には月々十円と網一具やろうとの話だ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...落栗(おちぐり)色とか何とかいって昔の女が珍重した色合いの袴(はかま)一具...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高い棚厨子(たなずし)一具が置かれ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...浮舟のために作らせておありになった櫛(くし)の箱一具...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼(か)の香煙の器械一具と薬の数箱を価貴(たか)く買入れぬ...
夢野久作 「白くれない」
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