...一介の農夫を以て自任しつゝありき...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...なかなか一介の大工さんが志を立て...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...自分は昔に変らない一介の貧書生...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...比較的凡庸な且つ無教育な一介の労働者は...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...而も桂子は到底内閣を組織するの威望勢力なき一介の武辨なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も桂子は到底内閣を組織するの威望勢力なき一介の武弁なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...時勢に適応するには余りにのろまな・人と交際するには余りに臆病な・一介の貧書生...
中島敦 「狼疾記」
...一介の町醫者ながら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一介の岡っ引を迎えるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一介の属吏で、間接には憲兵の手先でもあるんだから、いわば内輪の仕事みたいなもんですよ、こりゃ」山内は思いきってたずねてみた...
久生十蘭 「ノア」
...当時まだマテスン氏部下の一介の刑事としてこの席に列している...
牧逸馬 「土から手が」
...「僕は一介の職工であります...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...自ら称して一介の遊侠の徒に過ぎずとしているが胆略ともに実に底の知れない...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...これに対する私は後進も後進……一介の愛読者に過ぎない程度の者です...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...ただ一介の修行中の者として出直して来た次第...
吉川英治 「剣の四君子」
...一介の鞠使(まりつか)い高(こうきゅう)の出世したものである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一介の武者修行から与えられた侮辱に対して歯がみをしている者もあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...相手の武蔵は一介の武者修行...
吉川英治 「宮本武蔵」
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