...即ち綿密周到の点に於て私という一介の書生に劣って居ったことを...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...僕という一介の書生に及ばなかったのですよ...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...いまは一介の追随者ではない...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...とうとう一介の草履とりだった藤吉郎は...
高神覚昇 「般若心経講義」
...一介の草莽(そうもう)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...あなたは一介の『永遠の夫』にすぎんと思ってたんだが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...一介のサラリーマンにとっては...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...ただいま彼は両手を縛られてる――そしてただ一介の詩人たる著者は...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...一介の不徳なルンペン坪井宏に過ぎなかった...
豊島与志雄 「常識」
...時勢に適応するには余りにのろまな・人と交際するには余りに臆病な・一介の貧書生...
中島敦 「狼疾記」
...一介の金森亥太郎殿になって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...更に時代が下ると、七百十九両さえ納めれば、一介の盲人が、一夜にして検校にもなれたというのですから、野心的な盲人たちが、金を作って検校の位を獲(え)ようとしたのも無理はありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一介の土盲(どまう)が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一介の属吏で、間接には憲兵の手先でもあるんだから、いわば内輪の仕事みたいなもんですよ、こりゃ」山内は思いきってたずねてみた...
久生十蘭 「ノア」
...この名もない一介の雑報記者が無事に皇帝を救い出すことが出来るであろうか...
久生十蘭 「魔都」
...私は一介の痴漢にちがひはないがそれを正統にうけとるために...
室生犀星 「帆の世界」
...それは一介の銃士の場合ばかりではなく立派な大将の場合でも同じことである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一介の鞠使(まりつか)い高(こうきゅう)の出世したものである...
吉川英治 「新・水滸伝」
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