...漁具の整頓(せいとん)を一わたり注意し...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...皮肉な目附をして我々の顏を一わたり見渡した...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...地境の板塀越しに一わたり見えるかぎりの近処の植込を覗いてみた...
薄田泣菫 「独楽園」
...地境の板塀越しに一わたり見えるかぎりの近処の植込を覗いてみた...
薄田泣菫 「木犀の香」
...そうして一わたりこの披露(アナウンス)が済んだかと思うと...
谷譲次 「踊る地平線」
...一わたり診(み)てしまって...
豊島与志雄 「霧の中」
...一わたり片づいて...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...先生は一わたり三つの実験を眺め渡して...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...水島はお前の胸に一わたり聽診器を當てた...
南部修太郎 「疑惑」
...一わたり話し終つた女は...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...一わたり軽い目礼を交わすと...
野村胡堂 「踊る美人像」
...昼過ぎまで一わたり捜しましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一わたり顏を見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...穴倉の中を一わたり見廻しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...葬(とむら)ひの儀式が一わたり濟めば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とうとう取り逃がしてしまいました」弓田警部は一わたり部屋の中を見回しましたが...
平林初之輔 「祭の夜」
...うすぐらい堂のなかにずらりと並んでいる金色(こんじき)の九体仏(くたいぶつ)を一わたり見てしまうと...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...彼は、よろこび迎える家人や奴僕に、一わたり、無事な顔を見せて後、すぐに、「都の客人とは、どこにおるのか」と、将頼にたずねた...
吉川英治 「平の将門」
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