...何一つ事を欠かぬといふ人もあらう...
會津八一 「菊の根分をしながら」
...一つ事を繰り返されるのがいやなのと...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...ここに一つ事件が起りかゝつてゐましてね...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...「あの奥さんがYと?」と私は何度も何度も一つ事を繰返して「そうだよ...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...其言(そのい)ふ所(ところ)は終(つひ)に一つ事(こと)に歸(き)して了(しま)ふ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...じっと一つ事に身を入れることの出来ない奥畑は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一つ事をぐる/\回(まは)つて考へた...
夏目漱石 「それから」
...もう一つ事を長く思い続ける勇気がなくなった...
夏目漱石 「明暗」
...そう間断なく一つ事を考えている人は事実あり得ない...
夏目漱石 「私の個人主義」
...一つ事のつづまりがつかないのに...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...親子一つ事を反覆(くりかえ)すばかりで何日経(た)っても話の纏まらぬ中(うち)に...
二葉亭四迷 「平凡」
...」雪江さんは一つ事を何時迄(いつまで)もしているのは大嫌いだから...
二葉亭四迷 「平凡」
...パンドーラがその一つ事を...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...かれは一分間と一つ事に心を向けていることができなかった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...仲間とすっかり違った頭になって居たので親しい人も出来ずジイッと一つ事を思いふけったり...
宮本百合子 「M子」
...ななえによつて搬ばれることを愉しい一つ事にかぞへてゐた...
室生犀星 「渚」
...一つ事ばかり考へながら...
柳田國男 「ひじりの家」
...一つ事件も見方により当人の実感には相違をもってしまうものか...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??