...僕が打込みたいと思ふ女に遇ふと其の女の愛を受ける事が何うしても出來ないものと獨りで定(き)めて仕舞ふもんだから僕にはローマンスなんかはないんです……考へて見ると僕の行方は皆んな左樣だね...
有島武郎 「半日」
...安成に『早稲田文学』の一月号にあったモダーニズム・エンド・ローマンス(近代文学)の原書を...
大杉栄 「獄中消息」
...ローザはいろんなものでみずからこしらえ上げた物語(ローマンス)の中にばかり生きていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...四万円のモルガンお雪と唄われたローマンスは...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...信州岡谷(おかや)付近の紡績工場へ勤めていたころのローマンスの一くさりを語り始めた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...二の「凸凹ローマンス」けい古なしの打つけだから文句も言へないが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「海のローマンス」のフィナレは出ないことゝし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...川口松太郎作 ちょんまげローマンス 新婚太閤記三...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...実に私が人に秘れてもくろんでゐる規模雄大なローマンスの筆を執るには世にも適当な仕事部屋であると...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...そしてダビツトだとかに称び代へてローマンスの夢に耽つてゐるところなので...
牧野信一 「南風譜」
...彼は好くも覚えてゐない昔の唱歌の節(メロデイ)を練習しながら物語(ローマンス)の主人公になつたらしい輝やかしい思ひであつた...
牧野信一 「まぼろし」
...伊太利(いたりー)のローマンス派の古畫(こぐわ)を摸寫(もしや)したのが三枚...
三島霜川 「平民の娘」
...徐福(じょふく)のローマンスよりもさらに前のことであろう...
柳田国男 「海上の道」
...人のローマンスの詮索なんかするもんじゃないことよ」ますさんは子供のシャツの繕いに全神経を集中することで...
山本周五郎 「季節のない街」
...「あたしと福田のローマンスはたいへんだったのよ」と相沢家では...
山本周五郎 「季節のない街」
...勿体なくも市内第一流の桃色ローマンスの糸の切端(きれはし)がコンナ処に落込んでいようなんて誰が想像し得よう...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...街頭劇名監督少々荒療治ではあったが山木断髪令嬢の愛犬UTA(ウータ)を中心として渦巻くピンク色ローマンスの半分は...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...嘗て自分を中心として描かれたWとMとの恋のローマンスが何を意味しておったかを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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