...殊に彼等の生きてゐた時代は仏蘭西(フランス)のロココ王朝と共に実生活の隅隅(くまぐま)にさへ美意識の行き渡つた時代だつた...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...みなさん私のロココ料理をたべて...
太宰治 「女生徒」
...アンガスの友人であるフランボーは彼の事務所の奥の芸術的なロココ式私室へアンガスを通した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...その前でロココ時代の宮庭と現代の世界との混合したような夢幻の光景が渦を巻いたといったような気がするだけである...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...ロココ式の古ぼけた鉄門の後ろに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なるほどRococo(ロココ)式にもEmpire(アンピイル)式にもないようである...
永井荷風 「妾宅」
...ロココの美術には金色の燦たるものがないではない...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...加之瀟洒たるロココの後に燦爛として且つ堂々たるアムピール式の接するのは...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...然るをルネッサンスに似たる足利時代が亦ロココにも似ると云ふは...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...然れどもロココなるものは...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...湖に向いたロココ風の明るい窓の傍に置き...
久生十蘭 「泡沫の記」
...変梃(へんてこ)な身振りで面白そうにロココ風の「四人組の踊り(カドリール)」を踊っていた...
牧野信一 「ゼーロン」
...ロココ風にさへ見へるはにかみを含んだ様子で――そして...
牧野信一 「南風譜」
...ロココ風に見ゆるしなをつくつて彼の傍らにすゝみました...
牧野信一 「ひとりごと」
...ロココまがいのけちくさいもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...巨大なロココ式ガラス張りのシャンデリヤが点(とも)っているのを発見した...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...そこのロココ式の長椅子の上に腰を卸して...
夢野久作 「継子」
...ロココ風な等身大の肖像画のかかった食堂で矢代は千鶴子と食事をした...
横光利一 「旅愁」
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