...レモンが充分に作られる所では充分な程度の寒さが無かった...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...黒茶にレモン一片入れて飲め無えじゃ...
有島武郎 「かんかん虫」
...レモンやバナナといふやうな果物が...
薄田泣菫 「茶話」
...トレモント、アスター、ミッドルハウスのごとき大建築物の前で先触れが合図のラッパを吹きならすとき、すべての住民のための大玄関口にちっぽけな鼠が一匹ちょこちょこ這いだしてきて、それもやがて舗道のどこかの穴にもぐりこんでしまうのを見てわたしはおどろくのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...死ぬ数時間前に私が持つて行つたサンキストのレモンの一顆(いつか)を手にした彼女の喜も亦(また)この一筋につながるものであつたらう...
高村光太郎 「智恵子抄」
...私の持参したレモンの香りで洗はれた彼女はそれから数時間のうちに極めて静かに此の世を去つた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...檸檬(レモン)・檳榔樹(びんろうじゅ)の実・汁を含んだ蕃爪樹(ばんそうじゅ)・膚の白い巨大なココナッツ・椰子玉菜・多液性のマンゴステン・土人はこれで身代を潰すと言われてる麝香猫(ドリアン)の実・田舎の少女のようなパパヤ・竜眼・茘枝(ライチイ)・麺麭(パン)の実・らんぶたん――...
谷譲次 「踊る地平線」
...レモンの皮をしゃぶりながら言葉をつづけた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...わら色、レモン色、オレンジ色、レンガ色、アイリッシュ・セッターみたいな色、レバー色、粘土色、ありとあらゆる色合いの赤毛がおりました...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...なるほどね」「人造レモン水・サッカリン・人造バター……」「おやおや...
永井隆 「この子を残して」
...外に、紅茶、林檎を十個、梨五個、キャラメル、ソーセージ三種、牛鑵二個、レモン二個、バターに角砂糖一箱、パン二個、ゼリー、それからヤカンや、肉刺、匙、ニュームのコップなど揃へました...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...こんな煤けたレモンの山裾に...
林芙美子 「新版 放浪記」
...レモン色のカーテンが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...薄いレモン地に臙脂の細い立縞をよろけさせたお召に...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...砂糖大匙一杯とを混ぜて一時間ばかり煮てその次に水に溶いたゼラチンを四枚入れて玉子の白身を泡立てて混ぜてレモン油を滴らして冷やし固めます...
村井弦斎 「食道楽」
...これを上等にするとお米から牛乳で煮てレモンかワニラを加えます...
村井弦斎 「食道楽」
...玉葱(たまねぎ)と月桂樹の葉をレモン漬けにしてさ...
山本周五郎 「季節のない街」
...レモンの様な味で一個(ひとつ)の実に三四合入(はひ)つて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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