...蝶(ちょう)結びの大きな黒いリボンがとめられていた...
有島武郎 「或る女」
...漸(やつ)と此處(こゝ)まで來(き)て、別(べつ)に追掛(おひか)けては來(き)ませんでした――袖(そで)なんか拂(はら)つて、飛(と)んだ目(め)に逢(あ)ふものだ、と然(さ)う思(おも)ひましてね、汗(あせ)を拭(ふ)いて、此(こ)の何(なん)です、坂(さか)を下(お)りようとすると、下(した)から、ぞろ/\と十四五人(にん)、いろの袴(はかま)と、リボンで、一組(ひとくみ)總出(そうで)と云(い)つたらしい女學生(ぢよがくせい)、十五六から二十(はたち)ぐらゐなのが揃(そろ)つて來(き)ました...
泉鏡太郎 「艶書」
...そのリボンのどの一つにでも誰かが打たれゝばたしかに死ぬだらう...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その先に色を失った三つのリボンが静かにアルコールの中に浸っていた...
海野十三 「三人の双生児」
...おまけにそんなリボンの鉢巻をした恰好(かっこう)は...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...白いリボンを髪に(さ)して...
田山花袋 「蒲団」
...前に行く車上の芳子、高い二百三高地巻、白いリボン、やや猫背勝なる姿、こういう形をして、こういう事情の下に、荷物と共に父に伴(つ)れられて帰国する女学生はさぞ多いことであろう...
田山花袋 「蒲団」
...メダルに似寄った黒い粒革(つぶかわ)の小箱がリボンに下がっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...髪をおさげにして赤い細いリボンで結えていた...
中島敦 「プウルの傍で」
...そのリボンの色も質も...
夏目漱石 「三四郎」
...淡紅色(ときいろ)のリボンと...
夏目漱石 「それから」
...淡紅色(ときいろ)のリボンと...
夏目漱石 「それから」
...おじょうちゃんの赤いリボンに飛びうつりました...
新美南吉 「赤とんぼ」
...黒い紗のリボンをつけた小さな花束が一つ置いてあった...
久生十蘭 「あなたも私も」
...フェルトぼうしの上にはいっぱいに赤いリボンを結(むす)びつけた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...色のリボンでまいてあるむぎわら帽の下の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...リボンのやうな調べ革はシャフトから機械へと雨のやうにはためき流れてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...前髪に蝶結びのリボンを巻いた踊子の意気姿...
吉行エイスケ 「東京ロマンティック恋愛記」
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