...君は特に僕の缺點にミツトライデンして呉れる事が出來る人だと思つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...仏の大王ヘンリーに対して英の無冠王コロンウェルあり、彼も権力精神と相争うの時に生れ、身を民党自由に委ね、英国民の全世界に対する天職を認め、十七世紀の始めにあたって基督の王国を地上に来らさんとの大理想を実行せんとせり、百難起(たち)て彼の進路を妨ぐるといえども彼の確信は毫(ごう)も動くことなく、ついに麁粗(そそ)ながらも英国をして公義と平等とに基する共和国となすに至れり、しかれども英国民はいまだことごとく無冠王の大理想を有せず、彼の心霊的の政治は肉慾的の普通社会を歓ばさず、反対ついに四方に起り彼は単独白殿(ホワイトホール)に無限の神をのみ友とするに至れり、しかれども彼の理想と信仰とは確固として動かず、彼は彼の事業の永続すべからざるを知るといえどもなお彼の最初の理想に向(むかっ)て進み、内乱再起の徴(ちょう)あるをも顧みず、彼の勝算全く絶えしにも関せず、終生一主義を貫徹して死せり、彼が世を去るや彼の政府はただちに転覆され、彼の屍(かばね)は発(あば)かれ、彼の名は賤(いやし)められ、彼の事業は一つとして跡を留(とど)めざるがごときに至れり、世はチャレス第二世の柔弱淫縦腐敗の世となり、バトラル、ドライデン、クラレンドンのごとき狐狸(こり)の輩(はい)寵遇を受け、ハンプデンもベーンも無冠王もかつて地上の空気を呼吸せしことなきやの感を起さしめたり、小人はみないえり清党(ピュリタン)の事業は全く失敗なりしと、しかれども無冠王死して三十年、彼の石碑にいまだ青苔だも生ぜざる時に、スチュアート家は全く跡を絶つに至り、爾来(じらい)真理と自由とが地球運転の度数とともに増進するや、無冠王の理想は徐々に実成しつつあるなり、コロムウェルありしが故に英国に十八世期の革命なかりしなり、仏王ヘンリーの譲退は仏国民一百年間の堕落と流血とを招き、コロムウェルありしが故に英国民は他欧洲国民に先(さきだ)つ百年すでに健全なる憲法的自由を有せり、コロムウェルは実に英国を愛せし人なり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...確かにその時どきのある一個の事象に対しては幼稚なまでに直路(ひいぶる)なライデンシャフトを持ってたかも知れない...
大島亮吉 「涸沢の岩小屋のある夜のこと」
...鋭(するど)い舳(バウ)をした滑席艇(スライデングシェル)がぎっしり横木につまっています...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ただ彼が昨年の五月ライデンの大学で述べた講演の終りの方に...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...しかるに今年三月初めに至って和蘭(オランダ)ライデンの大学教授オンネス氏はついにこれをも液化し得たと伝えられる...
寺田寅彦 「話の種」
...寫眞でみる同書が川田説「西紀一八四六年(我國の弘化三年)に和蘭のライデンに於て出版されたもの」の飜刻であることは明らかであり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...ライデン――(ドイツを出て第一の停車場)――で待っていてください...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クリストフはライデン行きの切符を買った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ライデンのヨハンが偽りの月を出してみせたのは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今日でも、ハーグ、ライデン、ユトレヒト、ハーレムなどでは、大体からいって、町は近代化されてありながらも、なお昔を思わせるものが少なからず残っている...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...殊に私たちの行った時は、春が酣(たけな)わになりかけて、気候はよく、木木は芽を吹き、花は蕾を破って、どこを見ても美しく、ハーグも、ライデンも、ユトレヒトも皆美しかったが、殊にハーグからライデンへドライブした時に通った沿道の花畠の美しさは決して他国では見られないものだった...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...四レンブラントはライデンの貧しい粉屋の四番目の息子に生れ...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...彼がライデンの風車の下の貧しい家の片隅で描き始めたのも彼自身の顔と近親者(その頃は父と母と妹)の顔だったが...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...そして我々はそれが個人的としては「ライデンシャフト」に...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...歴史に於ける如何なる大いなるものもライデンシャフトなしには...
三木清 「歴史哲學」
...その雛が土に触れぬうちに取らずば薬用に堪えずと一六五五年ライデン版『ムセウム・ウォルミヌム』七二頁...
南方熊楠 「十二支考」
...さればドライデンの詩にも「禍難はコッカトリセの眼に異ならず...
南方熊楠 「十二支考」
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