...霜にうたれたポプラの葉が...
有島武郎 「秋」
...白楊(ポプラ)や柳の木の頂にバラ/\になつて落ちてゐるのを見た事があるやうに思ひますわ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...裏の空地に聳えてゐる五六本のポプラーの葉が白くチラ/\顫へてゐる向うに...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...箒を倒さに立てたやうなポプラの並木がずつと闇につゞいて...
田山録弥 「船路」
...町の街道には確かポプラが並木を成してゐたと思ふ...
田山録弥 「町」
...月光の流れる別荘の屋根や高い白樺やポプラの樹立のあたりからは...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...高くそびえたポプラが黒ずんでいる...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...埃(ほこ)りでしろくなっている塀ぞいのポプラー――...
徳永直 「白い道」
...高いポプラの枝が微風(そよかぜ)に揺らいでいます...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...窓のまえにはポプラーと夾竹桃(きょうちくとう)の若木があって幾羽かの鳩がよく餌をひろっていた...
中勘助 「妹の死」
...高いポプラがゆっさゆっさ風にそよいでいる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ポプラの樹の下に来ると...
林芙美子 「泣虫小僧」
...同じ位の脊丈で――ポプラの樹のやうに眞直(まつすぐ)で高かつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...草穂のかなた雲ひくきポプラの群にかこまれて鐘塔白き秋の館かしこにひとの四年居てあるとき清くわらひけるそのこといとゞくるほしき...
宮沢賢治 「恋」
...ポプラの若葉に光るガラス玉の頸飾ばかりを書いているのではない...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...ポプラの木立に包まれた轟邸の玄関の豪華を極めた応接室で...
夢野久作 「二重心臓」
...五月礼讃(らいさん)五月(ごぐわつ)は好(よ)い月、花の月、芽の月、香(か)の月、色(いろ)の月、ポプラ、マロニエ、プラタアヌ、つつじ、芍薬(しやくやく)、藤(ふぢ)、蘇枋(すはう)、リラ、チユウリツプ、罌粟(けし)の月、女の服のかろがろと薄くなる月、恋の月、巻冠(まきかんむり)に矢を背負ひ、葵(あふひ)をかざす京人(きやうびと)が馬競(うまくら)べする祭月(まつりづき)、巴里(パリイ)の街の少女等(をとめら)が花の祭に美(うつ)くしい貴(あて)な女王(ぢよわう)を選ぶ月、わたしのことを云(い)ふならばシベリアを行(ゆ)き、独逸(ドイツ)行(ゆ)き、君を慕うてはるばるとその巴里(パリイ)まで著(つ)いた月、菖蒲(あやめ)の太刀(たち)と幟(のぼり)とで去年うまれた四男(よなん)目のアウギユストをば祝ふ月、狭い書斎の窓ごしに明るい空と棕櫚(しゆろ)の木が馬来(マレエ)の島を想(おも)はせる微風(そよかぜ)の月、青い月、プラチナ色(いろ)の雲の月、蜜蜂(みつばち)の月、蝶(てふ)の月、蟻(あり)も蛾(が)となり、金糸雀(かなりや)も卵を抱(いだ)く生(うみ)の月、何(なに)やら物に誘(そゝ)られる官能の月、肉の月、ヴウヴレエ酒の、香料の、踊(をどり)の、楽(がく)の、歌の月、わたしを中に万物(ばんぶつ)が堅く抱きしめ、縺(もつ)れ合ひ、呻(うめ)き、くちづけ、汗をかく太陽の月、青海(あをうみ)の、森の、公園(パルク)の、噴水の、庭の、屋前(テラス)の、離亭(ちん)の月、やれ来た、五月(ごぐわつ)、麦藁(むぎわら)で細い薄手(うすで)の硝杯(こつぷ)からレモン水(すゐ)をば吸ふやうなあまい眩暈(めまひ)を投げに来た...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ポプラの並木の幹に止ってるやつをつかまえる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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