...地方(いなか)からポッと出(で)の山出(やまだ)し書生の下宿住(ずま)い同様であって...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...よく見てやろうと、私は床(とこ)の上に起直(おきなお)って見ていると、またポッと出て、矢張(やっぱり)奥(おく)の間(ま)の方へフーと行く、すると間もなくして、また出て来て消えるのだが、そのぼんやりとした楕円形(だえんけい)のものを見つめると、何だか小さい手で恰(あだか)も合掌(がっしょう)しているようなのだが、頭も足も更(さら)に解らない、ただ灰色の瓦斯体(ガスたい)の様なものだ、こんな風に、同じ様なことを三度ばかり繰返(くりかえ)したが、その後(ご)はそれも止(と)まって、何もない...
岡崎雪聲 「子供の霊」
...田舎のポッと出の人がむやみに郷里の薪炭を売りつけんとしても...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ポッと出の田舎者(いなかもの)のくせに...
中里介山 「大菩薩峠」
...ポッと出の私一人の力で土地っ子の大親分とその一まきを相手に...
中里介山 「大菩薩峠」
...田舎(いなか)からポッと出のお米をだまして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ポッと出の田舎の人を釣るのだが...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...ましてお前さんは十四の春ポッと出の山出しの時から...
二葉亭四迷 「浮雲」
...昨日今日ポッと出のバクチ打ちなんぞ途中から割り込んで来ることさえもようできることじゃねえ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...もともと六七年前に関西からポッと出て来て...
三好十郎 「好日」
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