...ここにおいて余はその多少世道人心を裨益(ひえき)することもあるを信じ...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...どこから持って来たのか冷々(ひえびえ)と露の洩(も)れている一升壜(いっしょうびん)の口を開いてコップに移した...
海野十三 「地中魔」
...女のからだはまっぷたつと思いきや!飛燕(ひえん)のごとくに飛びあがったそのすばやさ! つぎの瞬間には将監の頭上で身をおどらし...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...・山頭火には其中庵がよい雑草の花・糸瓜伸びたいだけのぼつたりさがつたりして花つけた・風はうらから風鈴の音もつゝましく・仏前しづかに蝶々きてとまる・もどつてきたぞ赤蛙・ひえ/″\として夜明ける風鈴のなる・なにかつかみたい糸瓜の蔓で朝の風ふく・草のすゞしさは雀もきてあそぶ八月一日ねた...
種田山頭火 「行乞記」
...粟が……稗(ひえ)が……黍(きび)が……挽いた蕎麦粉(そばこ)が……饂飩粉(うどんこ)が……まだ大分あるが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...松島を旗艦として千代田(ちよだ)、厳島(いつくしま)、橋立(はしだて)、比叡(ひえい)、扶桑(ふそう)の本隊これに続(つ)ぎ、砲艦赤城(あかぎ)及び軍(いくさ)見物と称する軍令部長を載せし西京丸(さいきょうまる)またその後ろにしたがいつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...比叡山(ひえいざん)の上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...『比叡(ひえい)』も水雷戦隊にかこまれているぞ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...毎日定役とせる物を仕上げてさて二時間位は罷役(ひえき)より前にわが監房に帰り...
福田英子 「妾の半生涯」
...空気はひえびえしてきた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...更(ふ)けた夜が痩(や)せぎすな彼の肌にひえびえと触れていた...
本庄陸男 「石狩川」
...ひえびえとした寒さが襟元を襲つたやうな氣がした...
水野仙子 「輝ける朝」
...さういふひえもんを持つて生れた人だ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...足軽に百姓のことが分ってたまるもんでねえ」「稗(ひえ)すら食いかねるっちゅうに...
吉川英治 「鬼」
...夜気はきわだって冷々(ひえびえ)としてきた...
吉川英治 「三国志」
...けれど深夜の空は冷々(ひえびえ)と死せるが如く...
吉川英治 「三国志」
...冷々(ひえびえ)と面(おもて)をかすめてくる陰森(いんしん)たる風...
吉川英治 「神州天馬侠」
...比叡(ひえい)の雲の行きかいを見るに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??