...リノリウムの床(ゆか)には何脚(なんきゃく)かのベンチも背中合せに並んでいた...
芥川龍之介 「春」
...ぱっとベンチからとびあがってうしろをふりむくと...
海野十三 「脳の中の麗人」
...マンホールのひみつ男はベンチのそばによると...
江戸川乱歩 「怪人と少年探偵」
...細長き地に、櫻の若木を植ゑ、ベンチを設け、ブランコを備へたり...
大町桂月 「三里塚の櫻」
...彼はせき來る涙を壓へることが出來ずベンチに凭れて心ゆくまで泣いた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...俺にいささか落胆を感じさせる同じあわて方で俺を藤棚の暗いベンチに導いた...
高見順 「いやな感じ」
...水禽(みずどり)の大鉄傘ちかくのベンチに腰かけてスケッチブックへ何やらかいている佐竹を見てしまったのである...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...私の坐っているベンチの前を通り駅前の広場に出て...
太宰治 「待つ」
...「次の間には庭のベンチが納(しま)ってある……」とイン・イーヌィチが呟いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...雨ざらしのベンチがあった...
徳永直 「白い道」
...ここのベンチでもいいよ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...画面の右下のベンチに掛けてその光景を見ている二人の老人も従属的人物である...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...椰子(やし)の木影のベンチに...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...白いベンチの女の上に臭い接吻でも浴びせて下さいな一つの現実はしばし飢えを満たしてくれますからね...
林芙美子 「新版 放浪記」
...どこか見えないところへやればいいでしょう」パパがベンチから弥次をとばす...
久生十蘭 「だいこん」
...俯向きかげんにそつとベンチのうしろに立つのであつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...その場所は日比谷公園のベンチの上であったり...
山之口貘 「私の青年時代」
...彼はベンチで混雑した気持ちを鎮めて順次に左の方から眺めていった...
横光利一 「旅愁」
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