...非常にベタベタしているので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...血潮の池をベタベタ叩きながら...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...馴(な)れた手つきでベタキシンのアンプールを鑢(やすり)で切って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ベタベタビラを張られた空家が見すぼらしく沿道に立ちならんでいる!阿波の着倒れ...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...それから得体の知れない髯(ひげ)文字がベタ一面に彫ってあったのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...袷の血はどんな具合だつた」「どんな具合と言つても――斯うベタベタとあちこちに附いて居ましたよ」「フーム」錢形平次はすつかり考へ込んで居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...侘しそうに赤い絵具をベタベタ蝶々に塗っている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...細い壱銭蝋燭に灯をつけて台所に続いた部屋の壁に何かベタベタ張りつけていた...
林芙美子 「清貧の書」
...鳥のベタすきをやる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...……しかしそれはまたそれとして、一方じゃ僕は平気で、僕の天才に対するその人の嘆賞を利用して、気持をたかめたり刺戟(しげき)したりする道具に使うし、またそれを大いに真に受けながら、まるでえらい人間をまねる猿のような顔もするのです……いけません、口を出しちゃ、リザベタさん...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...彼の女友リザベタ・イワノヴナに約束の通り手紙を書いた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...柱(はしら)には種々なお札がベタ/\粘付(はりつ)けてあツた...
三島霜川 「平民の娘」
...いわゆる飛虎はアル島に産するベタウルスの一種らしい...
南方熊楠 「十二支考」
...お嬢さんのマリイさんがベタ惚れなんで...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...君のベターハーフたるべく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あの不自然なベタ紅を嫌つてゐる婦人も多いのである...
吉川英治 「折々の記」
...来るより早くベタリとなった...
吉川英治 「剣難女難」
...老母に代って、助命をとりなしてやろうという気が、胸をつきあげたが、ベタと、両手をつかえて、何か兄へ向って云おうとした...
吉川英治 「源頼朝」
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