...二千円がビタ一文(いちもん)かけても承知するこっちゃない」親爺は明智の胸ぐらをとらんばかりにして...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...彼はそんな者にビタ一文だって遺産など遣るものですか...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...金なぞビタ一文も持って来るものかと思う...
林芙美子 「新版 放浪記」
...従ってまた私の収入はビタ一文もふえなくなってしまったので...
牧野富太郎 「植物記」
...従ってまた私の収入はビタ一文もふえなくなってしまったので...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
......
槇村浩 「明日はメーデー」
...ビタ一文もよこさない亭主の仕打はあんまりだと語るのだつた...
宮地嘉六 「老残」
...濡れ鼠で舞いこんで来やがって、いうことは大きいが、どうも容子(ようす)がおかしいと、今、亭主と女たちで、着物持ち物を調べてみたら、ビタ一文、鼻紙一帖、持ち合せてもいねえという...
吉川英治 「大岡越前」
...銭などはビタ一文も降らず...
吉川英治 「新・水滸伝」
...あとはビタ一文も引けない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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