...今度は隣の林大嬌ヘビスケットの一片を勧めようとした...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...赤葡萄酒や麦酒(ビール)は残っていたが――我々が極端な節酒家であることの証拠である――ビスケットは完全になくなって了った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...パンは米国でビスケットというマフィンみたいな物で...
石川欣一 「比島投降記」
...おみやげのキャラメルやビスケットの包みを抱かされてようやくヨシ子はにこにこと笑い出した...
犬田卯 「米」
...それはビスケットの入っていたブリキ缶だったが...
海野十三 「地球盗難」
...オートミールのはいった粗麦粉でつくったビスケットのような物を食べたな...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...この店ではミルク、バター、ジャム、ビスケット等を、ほとんど仕入原価で売っていた...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...つい今しがたまで人の坐っていたらしい長椅子の上には、絹の婦人外套が投げ出してあり、長椅子の前のテーブルの上には、チョコレートを飲み余した茶碗が二つと、ビスケットや、青い干葡萄(ほしぶどう)のはいったガラス皿(ざら)、それから菓子を盛ったもう一つの皿が、そのままになっている、どうも誰かを供応していたらしい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ビスケット一つは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その代りカジノビスケットを一片(ひときれ)貰った折の嬉(うれ)しさはいまだに忘れられない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...ソーダビスケットが来た...
夏目漱石 「思い出す事など」
...敬太郎も壺入(つぼいり)のビスケットを見棄ててその後(あと)に従がった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...ビスケットを両の袂にいっぱいもらった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ビスケットを幾らか紙に包んで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そこにはコーヒーとビスケット以外無かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...これでも此家(ここ)の例のビスケットではないから大丈夫です...
水野葉舟 「北国の人」
...すなわち砂糖・ジャム・ビスケットの類をきらうのを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかしその宇宙を一っ欠(か)けのビスケットと見るような...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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