...たとえばヒロポン中毒者の骨は脆(もろ)くて...
梅崎春生 「狂い凧」
...(日本敗れたり)このニュウス映画で未だ特攻機の出現に拍手を送るほど、自分たちの戦争で受けた傷に無意識な日本人は、それだけに第三次大戦で一儲けの悪逆な妄想を抱いたり、政府の一長官の神経衰弱による自殺から、国鉄の線路上に悪童が石を置くイタズラまで、全て共産党の暴力と宣伝されると、それを鵜のみにするほど理性がなかったり、踊る宗教、ヒロポン、アドルム、肉体文学、パンパン、男娼エトセトラに、目かくしされた蠅が本能的触覚で一直線にウンコにとびつくみたいな必然さで熱中する...
田中英光 「さようなら」
...夜更しの場合にはヒロポンを用い...
豊島与志雄 「憑きもの」
...ヒロポンの作用に帰したり...
豊島与志雄 「憑きもの」
...ヒロポンとアドルムと両方とも持ってることも知っている...
豊島与志雄 「憑きもの」
...茶棚(ちゃだな)からヒロポンの粒を出して素早く飲んだ...
林芙美子 「晩菊」
...茶棚からヒロポンの粒を出して素早く飲んだ...
林芙美子 「晩菊」
...その雑嚢のなかに詰めておいた品物の名をここに列挙すると繃帯、脱脂綿、メンソレータム、ヒロポン、ズルファミン剤、オートミイルの缶入、炒米、万年筆、小刀、鉛筆、手帳、夏シャツ、手拭、縫糸、針、ちり紙、煙草、マッチ、郵便貯金通帳、ハガキ、印鑑これだけが、うまく詰めこんであった...
原民喜 「原爆回想」
...私は川岸に腰をおろすとヒロポンを五粒飲んでおいた...
原民喜 「原爆回想」
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