...バラックとかちうものへ入っているんだそうだからよ...
犬田卯 「荒蕪地」
...」小林君は、バラックの戸をしめて、そこに待っていた今井君兄弟といっしょに歩きだしましたが、バラックから、すこしはなれると……、小林君は、とつぜん、立ちどまって、今井君の耳に口をつけ、なにかささやきました...
江戸川乱歩 「探偵少年」
...西も東も見る限りバラック建の中を通って来て...
高浜虚子 「丸の内」
...バラックが出来上がって...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...母屋に雨のしと降る夜はバケツをたゝく雨漏りの音に東京のバラックを偲(しの)んで居ます...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...バラックにペンキを塗つただけの鳥小舎のやうな家の中であつた...
林芙美子 「浮雲」
...もう緑屋もその前のバラックも...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...屑屋なんていうてあいが海鼠板(なまこいた)で囲った簡素高尚なバラックを建てて住んでいる...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...渋谷の奥の三間きりのバラックに住み...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...バラック社会とは縁もゆかりもない...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...バラック式のはおやめにして...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...渋谷のバラックに帰らなかったことがある...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...バラックのトタン屋根が暑い日をてりかえし...
宮本百合子 「いまわれわれのしなければならないこと」
...市内各所のバラックに納まっていることがわかる...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...見渡す限りバラックの海である...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...それ以下が下町のバラックに居て新東京人となり...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...「とにかくも一ペン考えさして下さい」と云って日比谷のバラックに帰った...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...銀座の方は大部分バラック式の派手やかなもので...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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