...それゆえに私は彼の言葉から一種の風刺的な意味のニュアンスを感じる...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...同じレコードの中から今まで聞かれなかったいろいろの微細な音色のニュアンスなどが聞き分けられるのが不思議なくらいであった...
寺田寅彦 「蓄音機」
...――だがこのようなニュアンスが吾々の前に無秩序に並存してあると考えてはならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...このニュアンスにプロメテウス的な構想と暗示の自由とが見られたのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...例のスローガンとしての「唯物弁証法的創作方法」(この歴史的に一定のニュアンスを有った方法)を云っているのではない(それは文学の形式化・概念化・偏狭化に導いたとも云われている)...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それが此等諸概念のニュアンスとなっているから...
戸坂潤 「思想としての文学」
...同氏には一種文壇的とも云うべき或るニュアンスがある...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...特別なニュアンスを有って来ている...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...印(しる)されてるニュアンスを忠実にたどっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...つまり芸術はほんとうは、自然に対する人間の深い憧れ、あるいは感動、それをカンヴァスの中に再現あるいは表現するのであって、実は線、光、色、ニュアンス、そのすべてが自分のもの以外の何ものでもなく、またその表現の美しさを除いてただ写実であるならば、われわれは写真ができた以上絵画の任務は終っているはずである...
中井正一 「美学入門」
...これらはわれわれ外国人にとってはニュアンスのちがいがちょっとわかりにくい句読点などが大部分であり...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...原状と変らぬニュアンスで再現するなんてのは...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...一層そのニュアンスが分かって来るような気がします...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
......
槇村浩 「青春」
...ヨーロッパの良質な人をどんどんうけ入れてニュアンスを深めて来る「アメリカの明るさ」がどんな文化を生み出してゆくか...
宮本百合子 「アメリカ我観」
...日本の悲劇として独特のニュアンスをもった...
宮本百合子 「生きつつある自意識」
...それが妻に反映して悄気(しょげ)るなどのニュアンス...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかもその細部では質的にさまざまのニュアンスを深めるところは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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