...西側にあった僕の二階のゴロネ部屋の窓からいつも眺めて楽しんでいた大きな梧桐と小さいトタン張りの平屋がなかったら...
辻潤 「ふもれすく」
...丑女(うしじょ)はその氷柱をのせたトタン張りの箱の中にとけてたまった水を小皿(こざら)でしゃくっては飲んでいた...
寺田寅彦 「備忘録」
...全部トタン張りの寒い実験室を一棟建てた...
中谷宇吉郎 「二つの序文」
...トタン張りの実験室の中では...
中谷宇吉郎 「二つの序文」
...水族館の裏口に近いトタン張りの塀のかげに...
堀辰雄 「水族館」
...トタン張りの家根の下に二つしかない部屋に...
牧野信一 「素書」
...湯気程にも濃い陽炎となつて芝生からも庭木の間からも向方のトタン張りの屋根の上からもユラ/\と炎えたつてゐる...
牧野信一 「眠い一日」
...赤錆(あかさ)びたトタン張りの小舎(こや)が点在して色のさめた洗濯物やボロ蒲団(ぶとん)など乾してあるのが哀れに目立つ戦災風景だつた...
宮地嘉六 「老残」
...とてもひどいトタン張りの壕舎(がうしや)ですから」彼女は最初...
宮地嘉六 「老残」
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