...まだツンとした態度でずんずん入る...
泉鏡花 「婦系図」
...母親の顔も知らないから、噫(ああ)、と喟然(きぜん)として天井を仰いで歎ずるのを見て、誰が赤い顔をしてまで、貸家を聞いて上げました、と流眄(しりめ)にかけて、ツンとした時、失礼ながら、家で命は繋(つな)げません、貴女は御飯が炊けますまい...
泉鏡花 「婦系図」
...同時に妻のあのツンとした権高い顔を考えると...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...わざとツンとしたやうな顏を見せることが多くなつた...
田山花袋 「道綱の母」
...それといふのは子煩悩で能く生徒の世話をするのと応対が砕けて居て他の教師のやうなツンとした所がないからである...
長塚節 「隣室の客」
...教師の腰の低い割合においよさんにはツンとした所があつた...
長塚節 「隣室の客」
...年なんか言うものじゃなくてよ」ツンとした瑛子は...
野村胡堂 「死の予告」
...武家風でツンとしたところのある濱路に比べると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...武家風でツンとしたところのある浜路に比べると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...色白でツンとしたお北が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しツンとした形ちで...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...青い海の向うにポツンとした島を見た...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...「よォ、白(しろ)デブ」賢夫人は、相手にするに足らずといった、ツンとした顔で、上手(じょうず)にひっこみをつけると、脇玄関から垣のぞきをしている石田氏に、「あなたを呼んでいるんでしょう...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...少しケンのあるツンとした感じだったが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ポツンとした終りの手紙ですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ポツンとした手紙ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ほんに、待ち焦(こが)れ過ぎた女心ッてものは、ツンとしたり、泣いてみせたり……...
吉川英治 「新・水滸伝」
...弦之丞様、いったいこの女(ひと)はどこのお方?」「ハイ、私でござんすか」一方の引き合わせも待たず、お米はむしゃくしゃまぎれに突っかけて、「川長のお米というあばずれ女(もの)、エエ、法月さんとは、ずっと前からのお知り合いでネ」「あら、お米さんといえば?」「そのお米がどうかしましたかえ」と、ツンとした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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