...飯田橋舞踏場(ホール)のダンサーをしていたんだぜ...
大阪圭吉 「花束の虫」
...考えよう一つであの生物のあるものが人間ほどの大きさをもったダンサーの化け物のように思われて来る...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...靴磨きにアパートにおける殺人の嫌疑をかけるためには殺されるダンサーのアパートにその靴磨きをなんとかしておびき入れ...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...さて来てみるとダンサーの室の前で変な男すなわち真犯人が取乱した風で手を洗っている...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...ダンサーになろうかって言ったら...
富田常雄 「刺青」
...芸者をダンサーに変えたんだから...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...そこの一流美人のダンサーは他国人とばかり踊っていて...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...このダンサー時代に秦啓源は彼女を見出し...
豊島与志雄 「秦の出発」
...いつのまにかじみな衣裳のダンサーが大勢...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...おたみは某処のダンサーになっていた...
永井荷風 「ひかげの花」
...わたしはダンサーになつてみたいと思つた...
林芙美子 「淪落」
...尼ヶ崎でダンサーをしていたあたしを呼びよせ...
久生十蘭 「金狼」
...それは一体どういうのですか」「一口に申しますとね、今朝ほど夜嵐に吹き散らされたのはアパート有明荘の六人の住人、すなわち、笑子丈、ダンサーの先生、印東の旦那、岩井の親分、山木の大将、それにかくいう手前の六人だけだってえ奇妙奇天烈な結論になるんです」笑子は眉を顰め、「アレ厭な、気障だねえ」と呟くようにいってそっと踏絵の方へ振り返る...
久生十蘭 「魔都」
...鹿鳴館といふところのダンサーに召された頃の記念の写真ださうだつた...
牧野信一 「淡雪」
...写真入りでダンサー一覧の年鑑を売り出す必要がありはしまいか...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...つまり亭主を芸者に奪われた女性がとたんに自らもダンサーか花街に身を投じたごとく...
正岡容 「わが寄席青春録」
...――ダンサーの一人が逃げ出したことを語り合ひながら...
三好十郎 「おスミの持参金」
...……(ニコニコして置時計をかざして見せながら)ほら、兄さん!角の隅本さんという内で、なおしてくれって!治子 ……(その俊子の姿を見ているうちに、今までの凍りついた態度がクラリと変って、不意にバラバラと涙をこぼし、次ぎに声を出して泣き出す)……ごらんなさい、友吉さん! ごらんなさい、友吉さん!あなたの神さまは、こうだわ! いいえ、私は、ダンサーだって、いいえ、もっと、もっと、どんな事したって、――俊ちゃんまでを、こんなことさせるくらいなら――(泣く)俊子 (あがりばなへ来て、びっくりして)……だあれ?治子 私が働いて――どんな事をしたって働いて、俊ちゃんに、そんなこと、させない...
三好十郎 「その人を知らず」
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