...一人の若者が跫音(あしおと)も立てずスイスイと庭に入って参りました...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...赤とんぼが可愛い影を落しながらスイスイと飛んでゐた...
新美南吉 「椋の實の思出」
...スイスイと飛び交はす時分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...スイスイと飛び交わす時分...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...赤とんぼのスイスイと飛ぶ河岸縁(かしつぷち)を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人はそんな事を話しながらブラリブラリと神田へ――赤トンボが八五郎の野暮な髷節(まげ)をかすめてスイスイと飛びます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...スイスイと地を這(は)っている夢を見た...
林芙美子 「新版 放浪記」
...スイスイと肌に風が通りますのよ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...山の肩の上を白い雲が風のやうにスイスイ流れて...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...スイスイとしたいゝ気持だった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...輪飾をつけた参賀の自動車が立毛の帽子や金モールを乗せてスイスイと走せ違う大手前へ...
久生十蘭 「魔都」
...スイスイと頭を突きあげたり...
牧野信一 「鏡地獄」
...何も彼もスイスイと跨いで行く! 舟も一(ひと)またぎ...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...昇降機がスイスイと天上する面白さに恍惚として...
牧野信一 「日本橋」
...高座には燕を思わせる色の肩衣つけた若い娘がスイスイ刀の切尖(きっさき)から水を噴き上げさせて喝采を浴びている姿が...
正岡容 「寄席」
...後から来た車がいかにも得意らしくスイスイと通り越して行くと私はかんしゃくを起して蹴込をトントン蹴った...
宮本百合子 「悲しめる心」
...そのビルデングの背中に高く高く突上げられた十坪ほどの灰色の平面から薄光りする雨がスイスイスイと無限に落ちて来る...
夢野久作 「冥土行進曲」
...そこらをスイスイと飛ぶ白い小鳥が...
吉川英治 「江戸三国志」
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