...月桂(ラウレオ)朱欒(ザボン)の枝繁りあひたれば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...この間台湾(たいわん)の友人からザボンを送ってくれてな...
伊藤左千夫 「廃める」
...そこの戸棚から大きなザボンを二つかかえ出した...
伊藤左千夫 「廃める」
...ザボンを片手にもてあそびつつ...
伊藤左千夫 「廃める」
...ザボンはたあちやんの宅になるので奇麗な内紫だ...
伊藤野枝 「日記より」
...その葉の茂みから大きなザボンの実が二つ三つ下膨れの尻を見せてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...」私は黄熟したザボンの一つを掌面に載せたまま...
薄田泣菫 「独楽園」
...ふるさとの月の港をよぎるのみはなやぎて月の面(おもて)にかかる雲われが来(き)し南の国のザボンかな昭和三年十月七日 福岡市公会堂に於ける...
高浜虚子 「五百句」
...アトレの馬ではあるまいし鐘(かね)がならうがなるまいが子供のしつたことでなしうらの菜園(さゑん)の椎(しひ)の木にザボンのやうな月がでた...
竹久夢二 「どんたく」
...ヌウザボン、ブウサベエだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...日本にあるダイダイ、クネンボ、ウンシュウミカン、ナツミカン、コウジ、ユズ、ベニミカン、ヤツシロミカン、レモン、マルブシュカン、トウミカン、コナツミカン、オレンジ、サンボウカン、ザボン、キシュウミカン(コミカン)、ポンカン(元来(がんらい)台湾産、九州に作っている所がある)などみなその果実の構造は同一で、いずれも甘汁(かんじゅう)もしくは酸汁(さんじゅう)を含んでいる毛がその食用源をなしているのである...
牧野富太郎 「植物知識」
...またザボンの苗(なえ)の葉柄(ようへい)に幹(みき)から芽出(めだ)つ葉にもまた三出葉が見られることがあって...
牧野富太郎 「植物知識」
...大きい方も西瓜を除けばザボンかパインアップルであろう...
正岡子規 「くだもの」
...伊予の緋(ひ)の蕪及び絹皮ザボン...
正岡子規 「墨汁一滴」
...彼女が送つてやると言つた蜜柑だの大きなザボンだのは...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...地金の真鍮板が積み重ったまま足もとへ崩れて来たり安全なニスとエーテルの混合液のザボンがいつの間にか危険な重クロムサンの酸液と入れ換えられていたりしているのが初めの間はこちらの過失だとばかり思っていたのにそれが尽く軽部の為業(しわざ)だと気附いた時には考えれば考えるほどこれは油断をしていると生命まで狙われているのではないかと思われて来てひやりとさせられるようにまでなって来た...
横光利一 「機械」
...それで軽部にもうつまらぬ争いはやめて早くニュームにザボンを塗ろうではないかというと...
横光利一 「機械」
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