...さて肝腎の相手はと見ると、床の前を右へ外(はず)して、菓子折、サイダア、砂糖袋、玉子の折などの到来物が、ずらりと並んでいる箪笥(たんす)の下に、大柄な、切髪の、鼻が低い、口の大きな、青ん膨(ぶく)れに膨れた婆が、黒地の単衣の襟を抜いて、睫毛(まつげ)の疎(まばら)な目をつぶって、水気の来たような指を組んで、魍魎(もうりょう)のごとくのっさりと、畳一ぱいに坐っていました...
芥川龍之介 「妖婆」
...〈たとえばこんな風(ふう)に――〉五郎は今流木の傍に投げ捨てたサイダー瓶を拾い...
梅崎春生 「幻化」
...そんな逆説めいたことを口走って、サイダアを一瓶、頭から僕にぶっかけて、きゃっきゃっと気ちがいみたいに笑った...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...サイダアをすすめる...
太宰治 「雌に就いて」
...サイダの空き函へ古い座布団を敷いたのを押入の奥の方に据ゑて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...同道して鏡子居を驚かす、鏡子君はオナゴヤの主人であるがおもしろい人である、酒、ビール、サイダー、蕎麦...
種田山頭火 「行乞記」
...椰子水とサイダーと蛸樹の果とをよばれて...
中島敦 「環礁」
...自分は皿を運んだりサイダーを注(つ)いだりする女をよく心づけて見た...
夏目漱石 「行人」
...「先(サキ)立ち」がサイダチとなった類)ギ→イ(「序(ツギテ)」がツイデ...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...この飲物はサイダーのような味なので...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...インサイダー情報を知っていて株に投機するってことだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...岐阜提灯には、三ツ矢サイダー、リボンシトロンなどの文字が見えた...
古川緑波 「清涼飲料」
...金線サイダーも、リボンシトロンも、子供の頃からよく飲んだ...
古川緑波 「清涼飲料」
...三ツ矢サイダーだろう...
古川緑波 「清涼飲料」
...生ぬるきサイダー...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...三田はサイダアを飮んでゐる宿の娘の前に空つぽになつてゐるコツプを取ると...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...三分の一はサイダーや東北正宗の壜詰(びんづめ)...
柳田国男 「雪国の春」
...清い渓流の岸で古いサイダーを賞することができるなら...
柳田国男 「雪国の春」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??