...』とお常は厭迄(あくまで)曇りのないクリクリした眼で調戯(からか)つてゐる...
石川啄木 「赤痢」
...俺はクリクリ坊主になって...
海野十三 「蠅男」
...目と同じようにクリクリ動かせるようになっているはずと思われる...
寺田寅彦 「耳と目」
...眼をクリクリさせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひょうきんなクリクリ坊主で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...クリクリとした眼...
野村胡堂 「九つの鍵」
...たれが一体こんないたずらをしたんだ」馬吉少年はクリクリした眼を見張りました...
野村胡堂 「九つの鍵」
...あたしはこの母が、人出入りの多い家で、厳しい祖母によくつかえ、よく教えられて、子供がふえても女中の数をまさずに、終日クリクリと、実によく忠実に尽して、しかも祖母の諭(いま)しめによって、いかなる折りも髪かたちをくずさず、しじゅう身ぎれいに、家の内外も磨きあげたようにして、終日、ザブザブと、水を豊かに汲みあげているような日常を見て、人は働くものだ、働くことは美しいとの観念をたいそう植えつけられている...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...狐のような目のクリクリした犬がじっと私を見ている...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...バリカンでクリクリ坊主にされてしまいました...
久生十蘭 「ノア」
...無暗にクリクリと動かした...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...こう書くと誰でも怪訝な顔して眼をクリクリさせ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...クリクリした目を余計大きくさせて...
正岡容 「寄席」
...集団農場の托児所で子供らが嬉しそうに目玉をクリクリさせて食事をしているところ...
宮本百合子 「今にわれらも」
...クリクリ坊主の額(おでこ)が脳天から二つに割れて...
夢野久作 「難船小僧」
...眉毛も髯も無いクリクリ坊主である...
夢野久作 「白髪小僧」
...眼の球(たま)のクリクリした...
夢野久作 「暗黒公使」
...クリクリとして、美しいお稚子(ちご)人形のようであった新九郎は、その母に連れられて、城下端れへ宮詣りに行ったことがある...
吉川英治 「剣難女難」
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