...私(わたくし)が日頃(ひごろ)愛用(あいよう)の小机(こづくえ)までがすでにキチンと取(と)り揃(そろ)えられてありました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...そうキチンキチンやらはらんでもと...
上村松園 「昔のことなど」
...ズラリと並んだ同じ型の事務机の上は言いあわしたようにキチンと整頓していた...
海野十三 「深夜の市長」
...大事なところをキチンと弁(わきま)えていられる方は...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...」とキチン氏は土塗れの手をして立ち上つた...
薄田泣菫 「茶話」
...キチンと畏まつてすわり直すと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...キチンとした風をしていた...
徳田秋声 「新世帯」
...仏蘭西風はキチンと身体に合ふやうにし袖(そで)の付根(つけね)なぞ狭くして苦しきほどなり...
永井荷風 「洋服論」
...私の外套(ぐわいたう)の前をキチンと合せてくれたり...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...女ばかり四人(よったり)してキチンと住んでいた...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...気質が察しられるような克明な文字でキチンと書きこまれてある...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...キチンキチンと喰べているんだから……」「乾麺麭(かんパン)ばかりね」「ええ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...部屋の中がキチンと片づいていたり...
久生十蘭 「キャラコさん」
...露人ニキチンの紀行にインドの猴に王あり...
南方熊楠 「十二支考」
...それに向って両足をそろえてキチンと立った三芳重造が...
三好十郎 「猿の図」
...兩手をキチンとモモに附けて上半身をクキッと前に折り曲げながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...皆キチンとした制帽を冠っている...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...キチンとしていれあいいんだからね」禿頭変色吾々一行の姿を他人が見たら何と云うだろう...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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