...カサコソと捲きおこる秋風が呉子さんの襟脚(えりあし)にナヨナヨと生え並ぶ生毛(うぶげ)を吹き倒しても...
海野十三 「振動魔」
...カサコソと音をたてて転がっていった...
海野十三 「爬虫館事件」
...大樹の梢(こずえ)がカサコソと動くのは...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...カサコソと不気味な音がしていた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...カサコソと草を踏む音がして...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...下にはカサコソと落葉を踏む音...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...鳥屋(とや)の中で鶏がカサコソとまだ寝付かれぬらしく...
寺田寅彦 「嵐」
...カサコソと賑つてゐた...
中原中也 「校長」
...落葉がカサコソと風に音をたてさせられてる...
中原中也 「夢」
...カサコソと踏みわけながら闇の中から出て来たのは...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...カサコソと落葉を踏んで...
久生十蘭 「西林図」
...木の葉をカサコソと踏みしめながら河原に立つと...
松濤明 「春の遠山入り」
...おや? 耳をたてていると机のある方からやって来てカサコソ枕元をかけている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...老爺さんは竹の束をカサコソいはせながら先きに立つて行つた...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...カサコソと音をさせていた次郎が...
吉川英治 「江戸三国志」
...もう御諫言はいたしません」「するな! 万太郎は思い立った事を、貫(つらぬ)かずには済まさぬ性質(たち)じゃ」そうした主従の話の間に、カサコソと、疎林の中を踏んでうしろへ近づいて来る者がありましたが、作兵衛滝の水音に二人の神経はそれとも知りません...
吉川英治 「江戸三国志」
...疎林の中をカサコソと歩いてきた何者かの黒い影も...
吉川英治 「江戸三国志」
...カサコソと這い出しかけた者がある...
吉川英治 「私本太平記」
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