...そして此の水のある肥えた所はオアシスと云ふのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...更にオアシスの向ふには沙漠がだん/\高まつて四方へ拡がつてゐました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...さくら――Ah, Yes ! Just off Charing Cross !日本の「口」のオアシス...
谷譲次 「踊る地平線」
...それは同じオアズの流れではあるまい...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...オアシスの一掬の清水であろう...
豊島与志雄 「故郷」
...セーヌ・エ・オアーズ県からパリーの警視庁へ警察事項の報告が到来した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...最初の発見者Daubigny(ドオビニイ)はとうとうセエヌ河の本流を見捨てOise(オアズ)の支流を溯ってAnvers(アンヴェール)の遠方へ逃げ込み...
永井荷風 「夏の町」
...山があり上があり下があり、その中間に立つ地点を峠と呼ぶことに於て、さまざまの象徴が見出される、上通下達の聖賢の要路であり、上求菩提下化衆生の菩薩(ぼさつ)の地位であり、また天上と地獄との間の人間の立場でもある、人生は旅である、旅は無限である、行けども行けども涯(かぎ)りというものは無いのである、されば旅を旅するだけの人生は倦怠と疲労と困憊と結句行倒れの外何物もあるまいではないか、「峠」というものがあって、そこに回顧があり、低徊があり、希望があり、オアシスがあり、中心があり、要軸がある、人生の旅ははじめてその荒涼索莫から救われる...
中里介山 「「峠」という字」
...もっともこのオアフ島は...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...東京市民のオアシスとなることであらうと思つた...
長谷川時雨 「東京に生れて」
...久しぶりのオアシスだね……」「うん」「富岡さん...
林芙美子 「浮雲」
...「オアシス」の酒つぎ台に肘をのせてゐた...
牧野信一 「日記より」
...オオアカネが茜染にするには一番よいということになれば...
牧野富太郎 「植物記」
...緑地(オアシス)も蜃気楼(しんきろう)も求められない沙漠のような……カサカサに乾干(ひから)びたこの巨大な空間に...
夢野久作 「少女地獄」
...はるか向うにオアシスが見える...
横光利一 「欧洲紀行」
...うす絹のヴオアルのやうな...
吉江喬松 「山岳美觀」
...彼に残されたオアシスである他愛もない「空想」に耽っていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...このタッタ一つ残された「夢」というオアシスにも...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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