...趣味の享樂に大騷ぎをして居る一群の人々がある――私自身もそんな連中の一人だと折々誤認されるのであるが――その種類の人達は趣味といふ物を人間の生活から引き離して(つまり人間生活の中から趣味的なエッセンスだけを蒸溜でもして)趣味そのものだけを樂しまうとするのであるが...
會津八一 「趣味の向上」
...「じゃこうエッセンス」と書いた壜をだして...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...つまりあらゆる経典(おきょう)のエッセンスで...
高神覚昇 「般若心経講義」
...丁子も近頃はエッセンスを売っているから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...今のレモン・エッセンスであったのである...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...門外の俳人たちはこれらのどれにもすがりつかないでしかもあらゆるものを取り込み消化してそのエッセンスを固有日本人の財産にしてしまったように見える...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...煎(せん)じ詰めたエッセンスである...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...そのエッセンスを奪われるか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...私小説的なエッセンスとでも言えるものを...
豊島与志雄 「小説集「山吹の花」後記」
...技巧的にもシューマンのピアノ曲のエッセンスを集めてこの上もなく面白い...
野村胡堂 「楽聖物語」
...十七世紀に至る二千年の音楽のエッセンスを...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この目に見えぬ悪性疾患の真のエッセンスと顔を突き合わせていると感じた...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...忽ち物體の永續的なそして平常は隱れてゐるところの原素(エッセンス)が釋放される...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...それほど風變りなエッセンスが...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...三日の二時間のうち二三分のエッセンスあり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それからそのような御研究のエッセンスともいうべき心理遺伝学と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...畢竟「能」は吾人の日常生活のエッセンスである...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...総がかりで完成すべく努めている綜合芸術のエッセンスであろう...
夢野久作 「能とは何か」
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