...緑雨は相応に影では悪語(わるくち)をいっていたが...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...よそのひとの悪口(わるくち)ばかり言いながら...
太宰治 「冬の花火」
...などと誰やらわるくちをいった人もあったようだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...お大は後で少時(しばらく)姉の惡口(わるくち)を言つてゐたが...
徳田秋聲 「絶望」
...)「まるで悪口(わるくち)の言葉のようだわ……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...先刻(さつき)見(み)てえに泣(な)いてんのに惡口(わるくち)なんぞいふな罪(つみ)だよなあ」と若(わか)い女房等(にようばうら)はそれでもしんみりといつた...
長塚節 「土」
...どうして私の悪口(わるくち)を自分で肯定するようなこの挨拶(あいさつ)が...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...しまいには双方で双方を思い切りの悪(わ)るい野郎だと悪口(わるくち)が云いたくなる...
夏目漱石 「虞美人草」
...自分も固(もと)より彼女の相手になり得るほどの悪口家(わるくちや)であった...
夏目漱石 「行人」
...少し見せてやるといい」また与次郎の悪口(わるくち)が出た...
夏目漱石 「三四郎」
...たちまち家族のうちに伝播(でんぱん)したこの悪口(わるくち)は...
夏目漱石 「明暗」
...三度(ど)づゝ室(へや)へ運(はこ)んで呉(く)れる丈(だけ)だよ」と安井(やすゐ)は移(うつ)り立(た)てから此(この)細君(さいくん)の惡口(わるくち)を利(き)いてゐた...
夏目漱石 「門」
...ひどい目に逢うぜ」「ハハハそれじゃ刑事の悪口(わるくち)はやめにしよう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...さんざん悪口(わるくち)の歌を歌ひますと...
野口雨情 「未刊童謡」
...何そんな気の利(き)いた物は有りさうにもしない生れると直さま橋の袂(たもと)の貸赤子に出されたのだなどと朋輩(はうばい)の奴等が悪口(わるくち)をいふが...
樋口一葉 「わかれ道」
...人の悪口(わるくち)をいう人だといってやります...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...鱶(ふか)の奴(やつ)らの惡口(わるくち)云(い)へど...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...この前妙なわるくちを云って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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