...岩屋(いわや)の入口(いりぐち)まで何(なん)とはなしに歩(あゆ)み出(で)た時(とき)のことでございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...ほんのりと爽(さわや)いで...
泉鏡花 「怨霊借用」
...往来からは見えないように眼かくしをした軽便厠(けいべんがわや)をこしらえた...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...すっかりさわやかな日和(ひより)となって...
高村光太郎 「山の秋」
...伊勢(いせ)の国までおちのびて二見(ふたみ)ヶ浦(うら)にかくれしがここにもこわや切髪(きりかみ)の淡島様(あはしまさま)の千羽鶴(せんばづる)一羽(いちは)がとべばまた一羽(いちは)岩のうへより鳥居(とりゐ)より空一面のうろこ雲...
竹久夢二 「どんたく」
...……見知らぬ男の家は、なんのにおいもしないが、さしもの師の住まいには、いつも霧がたちこめていて、にかわや、にすや、かんなくずのにおいが、景気よくただよっている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...表通岩谷天狗(いわやてんぐ)の煙草店に雇われたる妙齢の女店員(おんなてんいん)いつもこの横町に集りて緋(ひ)の蹴出(けだ)しあらはにして頻(しきり)に自転車の稽古するさま折々目の保養となりしも既に過ぎし世のこととぞなりぬる...
永井荷風 「書かでもの記」
...駒田は厠(かわや)から帳場へ姿をかくし...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...爽(さわや)かなるはずであるべき天候が...
中里介山 「大菩薩峠」
...しと/\と屡(しば/\)梢(こずゑ)を打(う)つ雨(あめ)が空(そら)の蒼(あを)さを移(うつ)したかと思(おも)ふやうに力強(ちからづよ)い深(ふかい)い緑(みどり)が地上(ちじやう)を掩(おほ)うて爽(さわや)かな冷(すゞ)しい陰(かげ)を作(つく)るのである...
長塚節 「土」
...かわやなぎや落木のこずえ越しに八ガ岳が氷白の峰々から寒藍の大翼をひろげて...
中村清太郎 「山岳浄土」
...周囲の人がわやわやとして...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...厠(かわや)へもひとりで行けない始末なんです...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...山の上の聖人の所へ源氏の中将が瘧病(わらわやみ)のまじないにおいでになったという話を私は今はじめて聞いたのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...花の窟(いわや)の花祭はあまり物遠いとしても...
柳田国男 「年中行事覚書」
...あわやと見る間に新九郎目がけて真ッ向うに斬り下げて来た...
吉川英治 「剣難女難」
...あわや斬り下ろそうとしていたのを見つけたからであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...足羽山(あすわやま)の本陣を...
吉川英治 「新書太閤記」
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